BMW E90 320i アイドリング不調改善|イグニッションコイル交換【N46】

アイドリングばらつきの原因はイグニッションコイルの劣化

  • 作業難易度  :★★★(特に難しくないがめんどくさい)
  • 事故時の危険度:★★ (火傷注意エンジンが冷えていることを確認すること)
  • 体感度    :★(アイドリングばらつき解消)
  • 作業時間目安 :約30分
  • 予算     :約20,000円(イグニッションコイル4本)
  • メンテ周期  :50000km(長寿命プラグと同時交換)
  • 注意点    :OBD診断機で検出されない場合あり

長く続いたエンジンストール問題。

クランクシャフトセンサー交換によってエンジンストール症状は解消したが、わずかなアイドリングのばらつきは残っていた。

今回交換した車両は走行距離約12万km。クランクシャフトセンサー交換後も残っていたアイドリング不調の原因を探った結果、イグニッションコイルの劣化にたどり着いた。

最後にイグニッションコイルを交換してから約60000km走行状態だ。

アイドリング中に感じる微妙な振動、回転数の揺らぎ。

走行には大きな支障がないものの、本来のBMWらしい滑らかさではないエンジンフィール。

そこで最後に交換したのがイグニッションコイルである。

結果として、この交換が最後の決め手となった。

この時、特にOBD診断機でイグニッションコイル関連のエラーは出ていなかった。

イグニッションコイルはプラグと同時交換がおすすめ

今回の教訓として感じたのは、スパークプラグ交換時にはイグニッションコイルも同時交換した方が良いということだ。

スパークプラグは消耗品として認識されているが、イグニッションコイルも同様に経年劣化する。

特に10万km前後まで使用したコイルは、失火まで至らなくても点火性能が低下している可能性がある。

交換作業もプラグ交換とほぼ同じ工程で実施できるため、同時交換のメリットは大きい。

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イグニッションコイル交換作業手順

N46エンジンのイグニッションコイル交換は、おおまかに以下の手順で行おう

  • ボンネットを開ける
  • ケーブルケースを手前にずらす
  • エアコンフィルター左右のカバーを外す
  • エアコンフィルターを取り外す
  • センサーケーブルを取り外す
  • エアコンフィルター下部のプレートを外す
  • エンジンカバーを外す
  • イグニッションコイルのコネクタを外す
  • イグニッションコイルを引き抜く
  • 逆の手順で組み立てる

作業自体は難しくないが、樹脂部品が多いため無理な力を加えないよう注意したい。

ケーブルケースの引き抜きやエアコンフィルター下部のプレート、エンジンカバーは知恵の輪のようになっているので、焦らず慎重に作業しよう。

ボンネットを開けケーブルケースを手前にずらす

ボンネットの開け方は特に問題ないだろう。

右ハンドル車であれば運転席右足付近のレバーを手前に引けばいい。

バコっと音がしたらボンネット正面裏側のレバーを上げながらボンネットを開けよう

この時、ダンパーが弱ってボンネットが落ちてこないことは確認しよう。

私の場合、反射的に手前のエアダクトを外してしまったが、外さなくても作業できそうである。

まずはエアコンフィルター手前のケーブルケースを手前に引き出そう。

樹脂の爪で固定されてるだけなので、ゆっくりと手前に引き抜けばずらせるだろう。

あまり力を入れすぎると割れるかもしれないので、慎重に作業しよう。

エアコンフィルター左右のカバーを外し、エアコンフィルターを取り外す

エアコンフィルターの左右に謎の黒い樹脂カバー2つがある。

これもレバー2か所で止まっているので、外しておこう

エアコンフィルターのほうはネジ6か所で固定されているので、ネジを外し手前に引けば外すことができる

この時エアコンフィルターを交換することもできる。

センサーケーブルを取り外し、エアコンフィルター下部のプレートを外す

続いて、エアコンフィルター下にある金属プレートを引き抜く。

よく見るとセンサーが固定されているので、こちらのケーブルを外しておく。

金属プレートは重く、奥まっているうえに、知恵の輪のように嵌まっているので、じっくりと作業しよう。

これも重量バランスなのだろうか。

無事、プレートが外れると、エンジンヘッドのほとんどが見えるようになる。

エンジンカバーを外す

次に「BMW」と表示されたエンジンヘッドカバーを取り外す。

これ自体は2か所嵌まっているだけなので上側に引けば外れるが、

事前にオイルキャップを外しておこう。

これも、外れた後に知恵の輪状態となっている。

念のため、エンジンヘッドカバーを外した後はオイルキャップを締めておこう。

イグニッションコイルのコネクタを外し、引き抜く

ついにイグニッションコイルが4本見えてきた。

まずはイグニッションコイル上側にあるレバーを起こすと、コネクタが抜ける仕組みとなっている。

コネクタを引き抜いたら、起こしたレバーを上側に引っ張る

するとイグニッションコイルがニンジンのように引き抜くことができるだろう。

一番奥は作業しづらいが、特に難しい作業ではない。

ちなみにレバーは樹脂製のため、変な方向に力を加えると破損する。

今回交換したイグニッションコイルは外観上大きな異常は見られなかった。

しかし交換後の変化を見ると、性能自体は確実に劣化していたのだと思う。

OBD診断機に引っかからないところが、難しいところである。

診断機だけでなく、毎日乗っているときのフィーリングも重要になるだろう。

毎日乗っているオーナーだからこそ気付ける違和感もある。ショップの診断と日常のフィーリング、その両方が故障原因の特定には重要なのだろう。

ついでにスパークプラグも交換する

せっかくコイルを取り外すのであれば、スパークプラグも同時交換しておきたい。

点火系を一新することで、今後しばらく安心して乗ることができる。

こちらはプラグレンチを用いて交換することができる。

作業手順はほぼ同じだが別記事で書いているので、気になる方は参考にしてほしい。

滑らかで気持ちのいいエンジンフィール

交換後、最も感じた変化はアイドリングの安定である。

停車中の微妙な振動が減少し、回転数のばらつきもほとんど感じなくなった。

さらにアクセル操作に対する反応も自然になり、エンジン全体が軽く回る印象を受けた。

BMWらしい滑らかなエンジンフィールの滑らかさが戻ってきたように感じる。

こんなにも気持ちのいいエンジンだったのか、そう思えるほどの改善ぶりだった。

先ほどと逆の状態だが、毎日乗っているとわずかな変化には気づきにくい。いつも正常な状態を感じている人が見つけられる違和感もある。

この辺は難しいところだが、ショップとオーナーのそれぞれの視点から車の状態を最善に保つようにしよう。

交換後約3000km走行で問題なし

交換後は約3000km走行した。

アイドリング不調の再発はない。

クランクシャフトセンサー交換後から発生していないエンジンストールも再発していない。

これにより、

・エンジンストールの主原因はクランクシャフトセンサー

・アイドリング不調の主原因はイグニッションコイル

だった可能性が高いと考えている。

まとめ

  • クランクシャフトセンサー交換でエンジンストールは解消。
  • イグニッションコイル交換でアイドリング不調も改善。
  • OBD診断機では異常が検出されなかったが、実際にはイグニッションコイルが劣化していた。
  • 診断機だけでは判断できない不調も存在する。
  • 日々のフィーリングの変化を見逃さないことも、故障診断では重要だと感じた。

今回のイグニッションコイル交換によって、長く続いたBMW E90 320i(N46)の不調はようやく解消した。

結果として複数の劣化部品が同時に症状を引き起こしていた複合故障だった可能性が高い。

古いBMWでは一つの原因だけではなく、複数の部品が少しずつ劣化しているケースも少なくない。

今回の一連の原因究明が、同様の症状で悩んでいる方の参考になれば幸いである。

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