[ad01]

不動!モンスターSKX781のNH36換装方法|7S26から手巻き化する方法

初代オレンジモンスターSKX781をNH36へ換装してみた

今回、不動となった初代オレンジモンスター(SKX781)のムーブメントを7S26からNH36へ換装した。

結論として、初代オレンジモンスター(SKX781)のNH36換装は問題なく可能だった。

換装後は

・手巻き機能追加
・秒針停止機能追加
・新品ムーブメント化

が実現できる。

作業の難所は4時リューズ用カレンダー移植と巻き芯加工だが、成功すれば純正外観のまま実用性を大きく向上できる。

SKX781は4時位置リューズのため、通常のNH36をそのまま載せ替えるだけではカレンダー位置がずれる。

本記事では4時リューズ用カレンダーリング移植を含めた換装手順を紹介する。

単なる修理だけでなく、実用性向上も兼ねた定番MODである。

また、今回の換装部品費用は約10,000円程度。メーカー修理より安価に、新品ムーブメントと手巻き機能を手に入れられる。

なぜ7S26からNH36へ換装するのか

今回換装する理由は、単純にムーブメントが故障したからという理由だけではない。

初代オレンジモンスターに搭載されている7S26は非常に頑丈なムーブメントとして知られているが、すでに生産終了から長い年月が経過している。

長年使用された個体では、油切れや摩耗による精度低下、最悪の場合は動作不良が発生することも珍しくない。

そこで候補となるのが、セイコー製のNH36ムーブメントである。

NH36はセイコーインスツル(TMI)が外販向けに供給するムーブメントであり、国内向け4R36と基本設計は共通である。

4R36、NH36は7S26の発展型ともいえる、基本寸法の互換性を維持しながら以下の機能が追加されている。

  • 手巻き機能
  • 秒針停止機能(ハック機能)
  • 新品ムーブメントの入手が容易
  • 比較的安価

特に実用面で大きいのが手巻き機能とハック機能だ。

7S26では時計を始動させる際に腕振りが必要だったが、NH36ではリューズ操作による手巻きが可能になる。

また、時刻合わせの際に秒針を停止できるため、より正確な時刻調整も行える。

単なる修理ではなく、現代的な実用性を追加できる点がNH36換装最大のメリットといえるだろう。

7S26とNH36の比較表を作ってみた

項目7S26NH36
手巻き×
ハック機能×
入手性
新品入手困難容易
価格高騰傾向安価

NH36の最も優れている点はその入手性であるといえる。

つまり、7S26が壊れたからNH36へ換装するというよりも、「修理しながら現代的な実用性を追加できる」ことこそがNH36換装最大の魅力である。

[ad01]

広告

NH36換装のデメリット

メリットだらけに見えるNH36換装だが、注意点も存在するため、あらかじめ書いておこう。

  • メーカー修理対象外になる可能性がある
  • 防水性能は保証されない
  • 巻き芯加工に失敗すると部品再購入が必要
  • 純正状態ではなくなる
  • 将来的なコレクション価値は低下する可能性がある

特にダイバーズウォッチとして実際に潜水で使用する場合は、メーカー修理を選択した方が安心である。

NH36換装で購入する部品と移植する部品

今回の換装で使用した主な部品は以下の通りである。

部品必要性
NH36ムーブメント必須
NH36用巻き芯必須(移植不可)
リューズ必須(移植不可)
カレンダーリング7S26から移植
ムーブメントスペーサー7S26から移植
裏蓋パッキン交換推奨(移植可)

実質的に購入が必要なのはNH36ムーブメントとリューズのみである。

NH36換装では単純にムーブメントを入れ替えるだけではない。

オレンジモンスターの場合、

・4時リューズ用カレンダーリング
・4時リューズ用曜日表示リング
・黒色スペーサー

などを移植する必要がある。

特にカレンダーリングは3時リューズ用と互換性がないため、必須作業となる。

NH36換装で必要な工具

必要な工具は以下

  • 裏蓋オープナー
  • ピンセット
  • ドライバー
  • ムーブメントホルダー
  • 防水グリス
  • 針抜き
  • 針入れ
  • ダイヤモンドヤスリ
  • 簡易ブロアー
  • 超音波洗浄機

換装費用の概略見積

ここで参考までに、NH-36への換装にかかるコストを見積もってみよう。

項目費用
NH364,000〜6,000円
リューズ1,000〜3,000円
工具類5,000〜10,000円
合計10,000〜20,000円程度

作業前の注意点

  • 7S26の巻き芯は流用不可
  • 巻き芯の長さ調整が難しい
  • 7S26の巻き芯とリューズは一体型
  • カレンダーはリューズ位置によって異なる

換装用ムーブメントが必要なことは説明するまでもないが、注意点としては、7S26の巻き芯が流用できないことだ。

そのため、NH36換装最大の難所は巻き芯長さ調整である。
カレンダー移植は時間こそかかるものの作業自体は比較的単純だが、巻き芯は削り過ぎると再利用できない。
そのため初心者が失敗しやすいポイントは巻き芯加工と考えてよい。

そして、なぜリューズまで必要かというと大抵の場合7S系は、巻き芯とリューズが一体型だからである。

SKXシリーズについていえばモンスターやボーイシリーズも同様だ。ちなみに4R36用の巻き芯は大抵ムーブメントに付属している。

そのため、実質的にはムーブメントとリューズを手に入れる必要があるが、リューズもネットで簡単に手に入るので心配しなくても大丈夫だ。

ただし純正でないため防水性の保証できないので、リアルダイバーの人は正規ルートでの純正修理一択である。

セイコーなら良心的な価格でムーブメント交換とクリーニングまでやってくれるはずだ。

他にもカレンダー表示にも注意したい。

オレンジモンスターでは純正文字盤との位置関係を維持するため、曜日ディスクや日付関連部品の移植が必要になる。

オレンジモンスターのカレンダーリングは4時リューズ用であるが、通常のムーブメントは3時リューズ用のカレンダーリングがついている。また、色も白と黒がある。


機械式ムーブメント、プラスチック ポータブル デイデイト カレンダー ムーブメント プロフェッショナル NH36

裏蓋を開けてムーブメントを取り出す

まずは、作業の邪魔となるベルトを取り外しておく。

ラグ横の穴に細い棒を押し込んでベルトを引き出せば外れる。

ベルトの交換作業も別途記載しているので、そちらを参照していただいてもかまわない。

なお、SEIKOダイバー系のバネ棒は専用の太いものとなっているので、紛失、破損に注意しよう。

ベルトが外れたら裏蓋を外す。

SEIKOダイバーズはスクリューバック式となっているので、専用工具、スクリューバックオープナーで反時計回りに回す。

専用工具がない場合は、ゴムボールなどでも代用できるらしいが、固着しているとさすがに無理がある。これが最初のハードルである。

2,000円程度で手に入るので素直に買ってしまったほうが早いかもしれない。

無理をして工具を滑らせると裏蓋と心に消えない傷を負うことになる。

裏蓋は汗やさびや汚れ以外にも防水ゴムやグリスなどで固着しやすい部分である。

最もやってはいけないことは、固着したスクリューバックに熱をかけることである。

確かにジャムの蓋は熱をかけると開くのだが、あれは鉄とガラスの膨張率の違いと固着したジャムに熱が作用するためだろう。

ステンレススチール同士のネジは簡単に熱でかじり、固着して、永久に開かなくなるだろう。

実際にやってみたのだから間違いないorz

同じ過ちを犯す人が一人でも少なくなるようここに書いておく。


JCW 時計工具 三点支持オープナー+固定台座セット 大型腕時計対応 裏蓋外し スクリューバックオープナー 電池交換などに

オシドリを押して、巻き芯を外す

無事裏蓋が開いたらリューズを緩めてねじ込み部を外しておく。

リューズから伸びている細い金属棒が巻き芯である。

巻き芯がムーブメントに刺さっている根本あたりにオシドリがあるはずだ。

オシドリが見当たらない場合はリューズを時刻調整位置まで引き出すと出てくるモデルもある。

じっくりと観察してみよう。モンスター(7S26)の場合は上記写真の位置にある。

ピンセットなどで軽くオシドリを押し込みながらリューズを引き出して外していこう。

ここも含めて腕時計の部品は小さく繊細であるので、大きな力は必要ない。

正確に丁寧に一つ一つの作業を実施していこう。そして、大抵は分解よりも組み立てのほうが難しい。

ただし、先ほどの裏蓋のはずし作業だけは例外である。状態によっては力も必要だし、開けるほうが難しい。

ムーブメントからリューズを引き抜くとムーブメントをケースに固定するものはない。

そのためケースをひっくり返すと、するっとムーブメントが抜ける。

この時、ムーブメントを落下させて針や文字盤を傷つけなように注意すること。

特に文字盤と針は傷つきやすく、一度傷がつくと気になって仕方がなくなる。

腕時計の難しいところは、とても目に近いところで細部を見られることにある。

そのため、特に文字盤周りは傷があると目立つのである。

個人的には腕時計部品で最も重要な部品の一つが文字盤であると思っている。

細心の注意で取り扱おう。当然指紋を付けるなどもってのほかだ。

ただし、セイコー5は大量生産を前提に設計されているため、組み立てに気を遣うことが比較的少なくて済む。

例えば、文字盤はマット仕様で指紋がつきにくく、ムーブメントに干支足を差し込むだけの構造だ。ネジによる固定作業を省いた構造であるといえる。

つまりは傷や指紋が目立ちにくい処理となっていて、作業ミスも低減できる構造なのだ。

この高品質で大量生産を可能にする設計こそが、セイコーの最大の強みであり、他社の追随を許さないポイントである。

セイコー5スポーツシリーズはそのセイコーの良さが最大限光る製品コンセプトである。

対照的にグランドセイコーなどのハイエンドではセイコーの本気を伺い知ることができる。

ただし、そのコンセプトも「最高の実用時計」であるので比較対象を誤ってはいけない。

新旧の巻き芯形状比較

先にも述べたが、7S26と4R36(NH36)とでは巻き芯の形が異なっていることがわかる。

上が4R36(NH36)用、下が7S26用だ。手巻き機構が追加となっている分だけ複雑な形状に見える。

誤組立防止のため、7S26用は4R36には差し込めないようになっている。こんな細かい工夫の積み重ねが圧倒的な差を生み出すのである。

それはそうと、いつも不思議に思っているのだが、腕時計の部品はどのように作っているのだろう。

巻き芯一つとっても一本の棒から削り出しているのか、プレスで形状を作っているのか他の方法か、焼き入れや表面彫りをしているのか。

小さいながらも大きな力の掛かる部品であるので、気が抜けない部品であるはずだ。

セイコーの巻き芯はどれもとても品質が高いと感じている。

硬さといい弾性といい巻き芯の機能に対し絶妙な調整が施されているように感じる。

硬すぎれば折れるし、柔らかすぎればねじ切れてしまう。

それでいて細く、複雑な形状が必要で錆びなども許されないという厳しい要求の部品である。

かなりのノウハウが詰め込まれているはずだ。実に興味深い。

破損ムーブメントからの再利用部品取り外し

いよいよ再利用する部品を外していく。

ここからは、特に外観部品の傷や破損に注意しよう。部品の供給や流通の管理を強化している腕時計部品において、基本的に替えは効かない。

まずは時針、分針、秒針を外していく。

これまた繊細な部品なので、専用工具を用いるのが賢明だ。

剣抜きを用いて針を外していく。あらかじめ針をそろえておくと外しやすい。

今回は傷防止のため、薄手のビニールを敷いている。

オレンジモンスターの最大の特徴はこのオレンジの文字盤だ。

慎重に扱っていこう。

針が取れた状態。

文字盤の周りをぐるっと覆っているのがチャプターリングといわれるものだ。

本モデルの場合は、文字盤と一体になってはずれた。

蛇足であるが、文字盤とチャプターリングの両方に目盛りが刻まれているものは少ない。

なぜなら、2部品の目盛りを合わせることが、設計上難しいからだ。

もしあるとすれば、それはかなりの高級品か、相当の組み立て技術がないと実現できない。

もしMODで文字盤やチャプターリングをカスタムする場合は覚えておこう。

目盛りは、文字盤かチャプターリングのどちらかにしか表示させないようにすることがコツである。

破損ムーブメントから文字盤を取り外す

裏を見ると文字盤の干支足と呼ばれる2本ピンが黒色のプラスチックスペーサに刺さっているのがわかる。

なんと本当に嵌まっているだけなので表側から文字盤を慎重に引っ張ると抜ける。

確実な方法は薄いプラスチックへらのようなもので文字盤とスペーサの間を開けていく方法だ。

または裏側からピンを少しずつ押し込んでいってもいいと思う。

干支足を曲げないようにだけ気を付けて文字盤を外していこう。

文字盤が外れるとカレンダーリングが姿を現す。

これも視認部品であるので、傷や汚れを付けないように気を付けたい。

この曜日と日付のカレンダーリングが4時リューズ用といって、実は特殊仕様である。

セイコーのダイバーの多くはリューズが4時方向付近、細かく言うと19分の位置にある。

対して通常の腕時計の多くはリューズが3時方向、つまりは15分の位置にある。

つまり、基本的にカレンダーリングは3時リューズ用で作られている。

そのままモンスターなどのダイバーに使用する微妙に文字盤の表示穴とずれてしまう。

そのため、カレンダーリングもモンスターのものを再利用する必要がある。

しかも後述するが、これの取り外しが実に面倒である。

細かいことであるが、カレンダーの表示文字にもこだわる人がいる。

英語表記は大抵は標準装備であるが、もう一つの表記がどこ向けなのかでこだわりがあるらしい。

日本バージョン、スペイン語バージョン、中国バージョン、アラビアバージョンなどが存在する。

本モデルはどうもスペイン語バージョンのようだ。

破損ムーブメントからカレンダーリングを外す

カレンダーリングを外すには、ムーブメント中央にあるCリングをはずす。

この部品とてつもなく紛失しやすく、変形しやすい繊細な部品であるので注意すること。

指で上部を塞ぎながら、取り外すと紛失しにくい。

こんな部品でも代替部品を探すことは困難を極める。

強いて言えば、換装用ムーブメントにもついているのでチャンスは2回ある。

なんと曜日表示のリングについては。このCリングのみで固定されている。

曜日表示のリングが外れた。白い風車のようなものが見えるが、これで曜日の表示を切り替えている。

27の横くらいにある黒い部分は日付の表示リングを回す歯車だ。

どちらもなぜかプラスチックでできている。

また、白い風車の下からものすごく細い腕が伸びた部分がある。

これは曜日表示のリングを抑えているバネになるので覚えておこう。

後ほど取り付けの際に意識する必要がある。

あまりに簡素に取り付けられていた曜日の表示リングであるが、日付表示の車はもう少ししっかりと取り付けされている。

極小ネジをいくつか外すと中央の板金が2枚外れる。

2枚目の板金には日付表示リングを固定するバネ部分がある。リングの5の部分の下くらいのものがそれである。

この部分も組み付けの際に意識しなくてはならない部分であるので覚えておこう。

板金部分は同じ7S26でも微妙に異なる場合があるので注意する。

私の知っている範囲では、見たことないくらい小さいプラスネジがある場合もある。

その他がマイナスネジなのになんでやねんと思うかもしれないが、心を無にして対応しよう。

日付表示のリングが外れた状態。

やはり、最廉価の機械式ムーブメント。随所にプラスチックの歯車が使われている。

悪く言えば安っぽいのかもしれないが、見方を変えるとプラスチックでよくここまでのものが作れるなと感心する。

繊細過ぎてプラスチックでは作れないから、金属で作る場合のほうが多いくらいだ。

当たり前だが、手巻き機構に関する部品はとりついていない。

念のため、この黒いスペーサリングも再利用する。

以上で破損したムーブメントから再利用部品の取り外しは完了だ。

続いて、同様にして換装用ムーブメントから不要部品を取り外す。

ほどんど同じに見えるかもしれないが、こちらが換装用のムーブメントである。

スペーサリングがグレーなのと曜日表示が漢数字である点が異なっている。

こちらは3時リューズ用と推測されるので取り外して不要部品は破棄する。

取り外しの手順は先ほどの7S26と同様であるので、ここでは割愛する。

換装用ムーブメントに再利用部品を組み込む

換装用ムーブメントから曜日と日付表示車を取り外したら、再利用部品を組み込んでいく。

ムーブメントに黒色のスペーサをはめ込む、こちらもパチッとムーブメントに嵌まるはずだ。

4時リューズ用の日付表示リングをムーブメントに乗せる。

中央の板金をねじ留めしてリングを固定する。

この時左下付近に見えるハンマーのような形のバネを中央側にやさしく引っ張ってリングをセットする。

このバネが日付表示の際のカシャっという弾みを作る部分だ。変形させないよう注意する。

中央の板金をもう一枚取り付ける。

こちらにも中央より下側にハンマーのようなバネがついている。

これは、曜日表示リングに弾みをつけるバネだ。

曜日表示車を取り付け、Cリングで固定する。

この時、先ほどのバネを曜日車中央のスリットを利用して引っ掛ける。

ちょいとコツがいるが慣れれば問題なくできる。根気よくやっていこう。

この状態で念のためカレンダーリングの動きに問題がないことを確認しよう。

ちなみに嘘のような話だが、Cリングには裏表がある場合がある。裏と表で微妙に形状が異なる場合は平らな面が手前側となるように取り付けよう。

文字盤を黒色スペーサの穴にはめ込む。こちらについては、はめ込むだけで特にネジ固定する場所はない。ばらした時に確認できているので特に問題はないだろう。

リューズで日付が変わる位置を確認して、針を軸に圧入する。

この時、リューズで24時間分の針をまわして、日付の変わるタイミングを確認しよう。

個人的には±10分の範囲に入れば上出来であると思う。

この時点でどれだけ合わせても実使用ではわずかにずれるので深追いする必要はない。

同時に新品購入時に切り替えタイミングがずれているからといってクレームをつけても規定の範囲内との回答がくるだけだ。

実際に作業した人ならば、±10分以内に日付が変わるように調整するのがどれだけ難しい作業であるかがわかる。

どんな高級な時計でも±5分で日付が変われば、かなりの職人技である。

ちなみにこのモデルの曜日表示のほうについては。2時くらいまで変わってくれないので、組み間違えや故障ではない。

SEIKOでいえば52系、4S系のムーブメントの一部はデイトジャスト機能といって、0時付近で、日付と曜日が一瞬で切り替わるものがある。

なぜ、見てもいない時間の動作にそこまでするのか合理的な理由は見当たらない。しかし、実際にデイトジャスト機能で切り替えてみると、とにかく気持ちいい。

そんな小さな差別化の積み重ねが大きな違いになるということだろう。

続いて、組みあがったムーブメントを慎重にケースに入れて巻き芯を装着すれば完成である。

巻き芯を入れる時は、慎重に手ごたえを確認して内部の歯車とかみ合ったところで押し込む。

ここも大きな力は必要ない。押し込んだ時に違和感があった場合はリューズ周りの歯車を組みなおすために曜日車までばらすことになる可能性もあるので慎重に作業しよう。

やってみたら、なーんだ簡単じゃないか。

そう思っていた時期がオレにもありました。

換装用ムーブメントの巻き芯長さ調整

そう、当たり前だが新品の巻き芯は長い。

それは、新品のムーブメントと巻き芯が、どのモデルのケースに使用されるかが決まっていないからだ。

設計書を持たない一般人としては慎重に長さを測定しながら巻き芯を詰めていく必要がある。

切り詰めたら切り口をやすりがけして整えて、リューズにねじ込めるようにしてもう一度取り付ける。

いい感じの長さになるまでこの作業を繰り返すことになるだろう。

実のところ今回の作業の中でこれが一番難しい作業であると思う。

詰めすぎた場合は、失敗なのでもう一度、新品巻き芯を使い、やり直すしかないということだ。

まさに神経と巻き芯をすり減らすような作業になることは間違いない。

何度も慎重に詰めていき、何とか大丈夫そうな感じになったのでこの辺で良しとする。

これも、完璧を目指すのではなく80点ぐらいで満足することが重要である。

要所を抑えつつも細かいことは気にしない、これがコツであると思う。

この個体、実はひそかに風防をサファイアガラスに変更してある。これも定番のカスタムだ。

傷のないハードレックスとも透明度や反射率が違うので、雰囲気を変えることができる、気が向いたらやってみるといい。

ただし、こちらはやや難しいので、防水パッキンを多めに用意しておくことをお勧めする。

目に触れる部分であるので、風防交換は満足度の高いカスタムになるだろう。

やはりオレンジモンスターのデザインは迫力があっていい。ケース傷さえも魅力的にみえる。

そんな懐の深い、それでいて受け入れる幅のあるいい腕時計である。

人気であることも頷ける内容だ。

手巻き機能付きオレンジモンスター完成

以上の作業で無事完成。

手巻き機能を備えたオレンジモンスターが完成した。

このモンスターという機種は、他のどの腕時計とも似ていない不思議な魅力がある。

ほとんどのダイバーズ腕時計はロレックスのサブマリーナーの影響を無視できないような雰囲気となっている。

実際にはダイバーズ規格を満足する腕時計をデザインするとほとんど同じになってしまうという理由もあるが、そのがんじがらめの制約の中で、モンスターの個性的なデザインはかなり魅力的であると思う。

そして、とても大きく見えるモンスターだが、実はタートルよりも小さいのが驚きだ。

また、気が向いたらMODしてみるとする。

本記事がステキな腕時計ライフの一助となれば幸いである。

今後もメンテナンス情報を伝えていくのでよろしく、それではまた。

まとめ

初代オレンジモンスター(SKX781)は、7S26からNH36への換装が可能である。

換装によって手巻き機能と秒針停止機能が追加されるため、単なる修理ではなく実用性向上も期待できる。

一方で、4時リューズ用カレンダー部品の移植や巻き芯長さ調整など、作業難易度は決して低くない。特に巻き芯加工は失敗するとやり直しになるため慎重な作業が必要となる。

しかし、オレンジモンスター特有のデザインを残したまま、新品ムーブメントによる安心感と現代的な使いやすさを得られる点は大きな魅力である。

不動となったモンスターを再び実用時計として蘇らせたいのであれば、NH36換装は非常に有力な選択肢といえるだろう。

NH36換装よくある質問(FAQ)

Q. NH36はポン付けできますか?

A. ムーブメント寸法は互換だが、SKX781ではカレンダー部品の移植と巻き芯加工が必要。


Q. 防水性能は維持できますか?

A. パッキン交換や防水試験を実施しない限り保証できない。


Q. NH36と4R36は違いますか?

A. 基本設計は同等であり、主に供給ルートが異なる。また、ハンマーのデザインが異なる


Q. DIY初心者でも可能ですか?

A. 作業自体は可能だが、巻き芯加工と針の脱着で失敗しやすいため注意が必要といえる。


[セイコー] SEIKO 腕時計 PROSPEX プロスペックス メカニカル 自動巻き Save the Ocean Special Edition モンスター ダイバーズ MONSTER DIVER’S 200m SRPH75K1 メンズ 海外モデル [並行輸入品]

[セイコー] SEIKO プロスペックス PROSPEX メンズ 腕時計 メカニカル 自動巻き Made in Japan 日本製 モンスター ダイバーズ AUTOMATIC MONSTER DIVER’S 200m SRPD25J1 海外モデル [並行輸入品]
画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: DSCF1413_00001.jpg
※他機種のメンテナンスのリンクはこちら