リアウィンドウ落ち応急対応 BMW 320i E90

BMWあるある故障が連続だ

  • 作業難易度  :★★(基本工具と気合)
  • 事故時の危険度:★★(モータ以外特に危険なものはない)
  • 体感度    :★★★★★(ウィンドウがないと無理)
  • 作業時間目安 :60~90分
  • 予算     :約15,000円(新品交換部品代、片側のみ)
  • メンテ周期  :2〜4年毎(ウィンドウが上がらなくなったら)
  • 注意点    :新品交換してもまたは壊れる

こんにちは、今日も元気にメンテナンスしていこう!

今回はBMWあるある故障、第2弾としてリアウィンドウ落ちを書いていく。

私の車両においても、ついにこの時が来たようである。

気づくとスイッチを押してもリアウィンドウが上がってこない。

モーター音はするのでモーターは生きている状態である。

これもドリンクホルダーに続き、先人たちが数多く投稿されている。

5年も乗れば、ほぼすべての人が体験するであろう現象のように見える。

リアウィンドウレギュレーターですら消耗品であるというのか。

さすがにこのレベルになると、外車だからでは済まされない状況であると感じる。

雨風はもちろん、冷気に熱気まで全部室内に入ってくる。

BMW E90が激安で出回る理由の一因であることは、想像に難くない。

もし、新車でBMWを購入し、5年以内に右と左のウィンドウが落ちたとしたら、さすがに乗り換えを考える人もいるだろう。

ドリンクホルダと同様に保証期間内には、発生しにくい厄介な故障である。

とにかくまずは分解してみよう

まずはいつも通りの内張りはがしで、リアドア先端側から化粧板をはがしていく。

バリバリっという不安な音とともに化粧板が外れる。

続いてドアハンドルの化粧板も外していく、下側に内張りはがしを入れていくと外しやすい。

リアドア内張りは、T20トルクスネジ3本で固定されている。奥まったところにネジ頭があるので注意深く探してみよう。

リアドア内張りは、右下あたりから外していくとやりやすいだろう。

バキバキと外していくとこんな感じのスポンジなようなものが貼り付いている。

注意点は3点だ。コネクタケーブルはあらかじめ外しておこう。

  • ドアロックワイヤー
  • ドアロック付近のコネクタケーブル
  • ウィンドウ開閉スイッチコネクタケーブル

そしてビビりながら、ベリベリとはがしていく。

ついに、ウィンドウレギュレータがその姿を現した。

ウィンドレギュレータはボルト3本で留められている。

まずはモーターからコネクタを抜いておこう。

そして、やや説明が難しいが、この緑色の樹脂でガラスが固定されている。

裏側から緑の樹脂を引きながら、ウィンドウガラスを上げると、樹脂からガラスが外れる。

ガラスは上にあげた状態で固定しておくとよい。

私は、吸盤を貼り付けて仮固定をした。

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ウィンドウレギュレータ摘出

そして、ナット3つを外し、摘出したウィンドウレギュレータがこれ。

ピンク色の滑車が天井側である。中央やや右にある丸いのがモータと動力車である。

ワイヤ-がモータに巻き込まれることで、緑色樹脂がピンク色の滑車に近づいていき、ウィンドウが閉まる仕組みだ。

逆にウィンドウを下げるときは、モーターが逆回転し下側のワイヤーが引っ張られる。

ピンク色の滑車のところに緑色の樹脂片が挟まっているのがわかるだろうか。

つまりは、閉める側のワイヤーの固定部が破損したことで、ワイヤーだけが滑車に巻き込まれた状態となっているのだ。

通常は、このようにモーター部を分解し、新品のウィンドウレギュレータに交換して完了である。

それでは、故障解析してみよう

これが破損した当該部位である。

実に複雑なパーツであり、射出成型品としてはよくできている。

しかしながら、構造部材としては、まあ、見事に割れている。

それでは、もうちょっとよく見てみよう。

これが破断面である。見てわかることは下記。

  • グリスがついている
  • ワイヤーの応力部が割れている。
  • 数回に分けて徐々に割れている

これも状況からして、ワイヤーによる応力と摺動グリスによるソルベントクラックが起因していると推測する。

クラックが入った後は繰り返し応力とクリープとの合わせ技で破壊しているようである。

また、形状が複雑すぎて、肉厚が一定でないせいか、樹脂内部に空間(巣)ができている。

交換する際は、社外品でなく、純正品の寿命が長いとの考え方もあるが、純正品の場合は、時限的にほぼ確実に破損するといっていい。

これもドリンクホルダと同じく、破損させないためには、応力を抜くしかない。

つまりは、窓を閉めた後ちょっとだけ開方向にスイッチを押して、ワイヤーを緩めるのだ。

そう、この破損はウィンドウの開閉回数やドアの開け閉めの回数にほぼ依存しない。

ワイヤーが最大張力(モータトルク)でウィンドウを締め付けている力とその継続時間に依存するといっていい。

つまりは、ウィンドウやドアを開閉しなくてもそのうち壊れる可能性があるのだ。

「可能性」と書いたのは、ソルベントクラックという現象に、確実な再現性が確認できないためである。

これが設計不良かどうかは、メーカのみぞ知る。しかし、私の考え方では、この部品構成であれば、最初に壊れるのはワイヤーであるべきだ。

まずは、応急処置で済ませてしまおう

どうせ壊れるものに、15,000円以上もかけるのはあまり気が進まない。

ということで、応急処置で済ませることにした。

あまり応力の掛かっていなかった下げる側の引っ掛け部を本来とは逆に使う案だ。

これで、ウィンドウを開けられないが、閉めることはできるウィンドウレギュレータができあがる。

どうせ、リアウィンドウが壊れるなら、開きっぱなしより、閉まりっぱなしのほうが都合が良い。 

あとは逆の手順で組み付けて完了。

想定通り、閉まるだけのリアウィンドウとなった。

念のため、リアドアのスイッチはコネクタをつながなかったので、後部座席に座った人が間違えて操作することもない。

また、再び樹脂部が壊れたら社外品のレギュレータを試してみたい。

そういえば心なしか、走行時の騒音が小さくなった気がする。

ずいぶん前から、ちゃんとウィンドウが閉まっていなかったようである。

次回は、ウォッシャー液が駄々洩れになったので、それについて書いていく。

これもあるあるネタである。