腕時計はベルトも重要な要素
こんにちは、今日も元気にメンテナンスしていこう。
今回は腕時計のベルトについて書いていく。
腕時計においてベルトとは重要な要素の一つである。
確かに、腕時計の本体に比べてどうしても引き立て役や脇役のイメージがある。
しかし、どんな素敵な腕時計であっても残念なベルトでは全体的に残念な印象となってしまう。
腕時計にとってベルトとは、決して無視できない役割を担っている。
そんな重要なベルトだからこそ、こだわって選んでいきたい。
ここではどんなことを気にしながらベルトを選んでいけばよいかを考えていく。
言うまでもない大前提として、新品で時計を購入する場合は、トータルデザインされた素晴らしいベルトが付いてくる。
そのため、ベルトの選び方について、特別気にすることはない場合が多い。
もし、専用のステンレスベルトがラインアップされているなら、一つ持っておいて損はない。
しかし、長く時計を使っているとベルトが壊れたり、雰囲気を変えてみたい時が来る。
お気に入りの時計であれば、なおさら別の時計では満足できない要素があるだろう。
そんな時に、ベルト交換は効果的な選択肢の一つになることは容易に想像できる。
ベルトだけ気に入らないんだよなーという場合も是非参考にしてほしい。
吉祥寺で人気のknotなどでは、ベルトが別売りとなっているため悩んでしまう。
そのような場合に本記事を参考にしていただければ幸いである。
特にアンティーク腕時計では、時計本体の部品が枯渇していることが多い。
そのため、まだ選ぶことできるベルトはより重要な要素である。
よく見るとベルトは時計本体よりも面積が大きく、全体の印象に与える影響は大きい。
ベルトを綺麗にすることで、時計本体の傷や消えない汚れなどを味として演出できる。
ベルトの構成要素を確認しよう
ベルトを選ぶにあたって必要な要素を重要な順に並べてみた。
- 取り付け幅
- ベルト長さ
- ベルト根本の厚み
- ベルトの材質
- ベルトの色
- ベルト表面の模様
- バックル部分
以上の部分を意識して選ぶ必要がある。
特に取り付け幅と長さは、大きすぎたり、小さすぎたりすると使用そのものが不可能になる。
厚みや材質、色、模様は時計の雰囲気とコーディネートであわせていく。
バックルについては使い勝手を向上できる部分なので、余裕があれば選んでいこう。
特徴的な時計が多くあるために、思った以上にぴったりと合うものは少ない。
思わずオーダーメイドしたほうが早いんじゃないかと思うくらいである。
まあ、ゆっくりと楽しみながらベルトを選んでいこう。
思いを込めて選んだベルトは、きっとあなたの気分を上げてくれる。
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広告何はなくともベルト幅を確認する
まずはベルトの根本幅を最優先で確認しよう。
時計側のベルトの付け根であるラグ幅と形状に一致している必要がある。
これが異なっているとベルトが取り付けができない。
中にはベルトの付け根ラグ形状が特徴的なものがあり、専用品しかつかない場合もある。
アップルウォッチやスウォッチなど特殊なラグ形状のものは、専用品かカスタム品しか取り付かないので注意すること。
アップルウォッチなどはアダプターが販売されているのでそちらも併せて確認しよう。
ベルトの幅の具体的なサイズについてはざっくり下記である。
- メンズのドレスウォッチ:18mm〜20mmくらい
- ダイバーズウォッチ:20mm〜22mmくらい
- スポーツウォッチ:20mm〜22mmくらい
- ファッションウォッチ:いろいろ
時計側のラグ幅は定規などで簡単に計れるので、事前に確認しておくとよい。
もし、わからない場合はベルトを買うところで確認してもらえることが多い。
ちなみにベルト側には、ベルトの化粧ケースかベルトの裏側に幅が記載されている。
ベルト長さを確認する
次にベルト長さを確認しよう。長すぎたり短すぎたりするとせっかくのベルトが使えない事態もあり得る。
そんな重要な寸法であることから、たいていの場合は調整の範囲内に収まることが多い。
一定の目安として、自分の腕まわりが18cmを超える場合は気にしたほうが良い。
意外な盲点としては時計の大きさ、つまりはラグ間の距離も関係する。
ベルトサイズがきわどい場合は、時計のサイズをあらかじめ確認しておく。
ちなみに自分の腕まわりは裁縫用のメジャーなどで採寸できる。
ちなみに私の腕まわりは18cmほどで、かなり大きい部類に入るが、ほとんどの場合身につけることができている。
ステンレスベルトなどは、コマと呼ばれるピースを詰めて調整可能である。
レザーベルトなどでは、調整用の穴が開いているが、一番端の穴を使うと見た目がよくないのであまり使わないほうが良い。
長さはベルトの化粧ケースに書いている場合があるので確認しよう。
ない場合は販売元に問い合わせてみるのがいいだろう。
ベルト厚みを選ぶ
続いて、ベルトの厚みである。
これはあまり気にすることがない場合もある。
しかし、実際には時計とのバランスで厚みも選んだほうがは見ておいたほうが良い。
特に数字は記載されていないので、見た目の感覚で選ぶしかない。
コツとしては時計厚みよりやや薄いベルトを選択するとしっくりくるだろう。
これはケースデザインによるので、実に難しい。
傾向としてはドレス系やアンティーク系の時計は薄型のケースが多い。
一方で防水スポーツ系やファッション系の時計は大型で厚みのあるケースが多い。
まずは、手持ちの時計のケースが薄型のものか、厚みのあるものかを確認しよう。
ベルト材質を選ぶ
4番目はベルトの材質である。
ベルトの材質は多種多様で迷うことが多い。
主なものをまとめてみたので、好みも材質を探してみよう。
上にあるほどドレス系で下にあるほどカジュアル系となっている。
ちなみにリストのセラミック以降の材質は、かなり特殊な部類である。
- レザー
- 牛
- ワニ
- トカゲ
- その他エキゾチックレザー
- 合成皮革
- メタル
- ステンレス
- 金メッキ
- 10〜18金
- アルミニウム、マグネシウム、チタン
- 樹脂
- ウレタン
- シリコン
- セラミック
- 繊維系
- その他
軽くエレガントな魅力を放つレザーベルト
ドレス系アンティーク時計であれば、迷わずワニ革クロコダイルの黒がど真ん中で、たいていのものにマッチする。
良いものは価格が高いのがネックであるが、それだけの満足度がある。
トカゲもワニと同じような輝き、より繊細な模様、ワニよりは買いやすい価格でとてもオススメである。
冠婚葬祭やビジネスなど時計を強調したくない場合は、牛革の黒を選択する。
牛革の魅力はなその表現の幅と流通量であり、他の革を圧倒する、まさに革の王様だ。
品質も値段もピンからキリまであるのでじっくり選んでいこう。
個性を演出したい場合は、エキゾチックレザーを選択する。
サメ、ダチョウ、ゾウ、エイなど様々な革があるので、選択の幅は大きい。
ただし、革としてはマイナーなので、他の素材と比べて良いものを選ぶのは難しくなる。
重いが耐久性が高くスポーティーなメタルベルト
とてもエレガントで表現の幅の広い革ベルトであるが、一方で、若い層からはおじさん臭いという印象が拭えない。
そんな時はメタルベルトで若々しいスポーティーな印象を付加していく。メタルベルトの良い点は、耐久性と耐水性だ。
汚れたら超音波洗浄機で洗浄する。傷がついたら磨いていく。
革ベルトよりはカジュアルダウンされた印象であるが、落ち着いたステンレス無垢材であれば、ビジネスにも使用可能である。
ただし葬祭には適さないので別のものを用意する。
メタルベルトの場合、材質は迷わずステンレスを選ぼう。
他の選択肢もあるにはあるが、メッキ材はメッキが禿げると残念な印象になってしまうので無垢材が良い。
18金やプラチナはとても素敵なベルトとなるが、価格が一般的ではない。
アルミは傷がつきやすい上、軽量であるため高級感を出すことが難しい。
マグネシウムやチタンなどもあるが、基本的にはアルミニウム合金である。
コスパ重視で軽量な樹脂ベルト
樹脂ベルトはかなりカジュアルでスポーティーな印象となるので、時計本体とのバランスをよく見てから選択しよう。
一例としてはダイバーズやデジタル表示の時計にマッチする。
代表的なものはウレタン樹脂のベルトである。
スポーティーな、カジュアルな、チープな、そんな印象を付加したいときに便利である。
一見耐久性が高いようであるが、長期的には加水分解してベトベトになったり、硬化して微細なヒビが各所に入っていき突然切れたりする。
品質の違いが外観から判断しにくいため、信頼あるブランドのものを選択しよう。その他の長所としては、価格がかなり抑えられることである。
高強度で非金属材料のセラミックベルト
変わったものではセラミックがある。高級感ある見た目や他との差別化をしたい人、金属アレルギーの人には有用な選択ではある。
しかし基本的に焼き物なので、衝撃には弱く、強度部品であるベルトにはあまり向かない。特別な理由がなければ避ける。
柔かく高強度、表現の幅が広い繊維ベルト
繊維系ベルトは、ミリタリーウォッチなどに使用される。knotなどでは編み込みの美しいベルトが販売されている。
摩擦などには弱いが、思いの外、引っ張りの耐力は高く、軽量で風通しが良く柔らかいため、機能的に優れている。
革やメタルに飽きてきたら選択肢の一つに挙がる。
ベルト色を選んでコーディネートする
5番目は、ベルトの色である。これは材質と比べると比較的簡単である。
腕時計本体と好みにより選べばよい。基本的にな組み合わせをまとめる。
これ以外は個性的ととられる場合がある。
- 本体:ステンレスシルバー ベルト:黒革
- 本体:ステンレスシルバー ベルト:茶革
- 本体:ステンレスシルバー ベルト:ステンレスシルバー(素材色)
- 本体:金色 ベルト:黒革
- 本体:金色 ベルト:茶革
- 本体:金色(文字盤が白、黒、銀系) ベルト:金色を含むメタルベルト
最も避けるべきは明るめの緑色のベルトである。私も一つ持っていて、いろいろな時計に合わせてみたが、どうにもならない。
緑色の文字盤の時計に合わせるくらいだが、そんな時計はほどんどない。
ベルト模様を選んで雰囲気を変える
6番目にベルトの模様であるが、これは上記項目を選ぶとほとんど決まってしまう場合が多い。
ワニやトカゲは、独特の美しい模様と光沢がある。
特にワニ革は、ワニの種類や部位によっても微妙に雰囲気が違うので選びがいがある。
時計のベルト材料としてはワニ革がまさに王道であるといえる。
特にアンティークウォッチとの相性は抜群といっていい。
牛革の場合はワニやトカゲの型押し、シボなどの模様が可能で、幅広い表現と機能が特徴である。
メタルベルトの場合は、ヘアラインや彫金などで模様がついているものがある。
特に品質にかかわる部分でないので見た目の好みで選ぼう。
ベルトバックルを選んで使い勝手向上
最後にベルトの留め具部分、つまりバックルである。
大変地味ではあるがベルトを留める重要な部分だ。
色は基本的にケース色に合わせえ選べば良いだろう。
革ベルトについては着脱を繰り返すと革が傷んでしまう。
そのため、Dバックルというものに変更することで、金属ベルトのような使用感になる。
結果として着脱の際にベルトにかかる負荷が小さくなり長く使うことができる。
レザーベルトの価格が5,000円を超えるようであれば、検討する価値はあるだろう。
私は面倒くさがりなので、Dバックルは大好きである。
BAMBI バンビ 片開きプッシュ式Dバックル ZS0007 (シルバー, 16mm)
上記を参考に、ベルト選びを楽しもう。
今までに述べた内容はあくまで基本的な内容であるの。
当然好みや時計のキャラクターに合わせて最適なものを選んでみよう。
実施例としてセイコーモンスターのベルトを変えてみた記事を別途書いたので参考にしていただけたら幸いである。
アンティークの腕時計に限って言えば、時計そのもののキャラクターが強い。
そのため、ベルトは上品かつ綺麗なものを選ぶことで、独特の時計の汚れや傷を味として表現できる。
もし、ベルトが摩耗して消耗している時計があれば、ベルトを綺麗なものに変えて気分も変えてみよう。
きっと見違えるほど魅力的な時計に仕上がるはずだ。
今後もメンテナンスについて書いていく。
今回はここまで、それではまた。
まとめ
- エレガントな印象を与える革ベルト
- スポーティーな印象を与えるメタルベルト
- カジュアルな印象を与えるウレタンベルト
- アンティーク時計のベルトは清潔感のあるものにする。
- 好みや時計のキャラクター、トータルコーディネートを考慮する