作業難易度 :★★★★ (業者に頼んでしまおう)
事故時の危険度:★★★★★(業者に頼んでしまおう)
体感度 :★★★★★(ATF交換は最高)
作業時間目安 :約3時間
予算 :約80,000円(交換部品代、作業工賃)
メンテ周期 :15000~30000km(徐々に劣化するため気づけない)
ATF(Automatic Transmission Fluid)って何?
こんにちは、今回はATF交換について書いていく。
ATFとはその名のとおり、オートマチック変速機を潤滑する油である。
エンジンの出力軸の先にはトランスミッションと呼ばれる変速機がついている。
この変速機があるおかげで、スムーズに車を加速させていくことができる。
ざっくり書けば、トルクと回転数の変換機構である。
見方を変えれば、エンジン以上に車の性格を方向付ける機構であるといえる。
この変速機の中の油なのだが、これがなかなか曲者で、エンジンオイルやクーラント以上に様々な意見が飛び交っている流体だ。
そう、交換不要といわれているオイルの筆頭が、実はこのATFなのである。
以前にエンジンオイルやクーラントの交換不要説に対して、自動車内部において交換不要のオイル、流体は存在しないという見解を書いてきた。
今回も結論は変わらないのだが、ATFを交換したことがある人、勧められた人は少ないのではないだろうか。
ATF交換は最高
まず、ATF交換してみての感想としては最高であるといっていい。
発車のスムーズさ、変速のスムーズさ気持ちよさは素晴らしい。
するすると気持ちよく加速して、変速ショックもほぼ感じない程度である。
日々劣化していくものの変化を感じ取るのが難しいのと50000km走行後の交換であったせいもあり感動した。
交換しない理由がわからないくらいで、ぜひともおすすめしたいメンテナンスの一つであるといえる。
大げさではなく車に乗るのが楽しくなる。
なぜATF交換しない、しなくていいのか
こんなにも素晴らしいATF交換であるが、エンジンオイルほど一般的ではない理由は何だろうか。
それは、下記であると推測する。
- ATF交換におけるリスクを負いたくない
- ATF交換しなくても不具合は起きない
- そもそもATFの劣化に気づいていない
- ATが壊れる前に乗り換える
まず考えられるのが、ATF交換のリスクを負いたくないのである。
真実かどうかは不明であるが、一定距離(約50000km)をATF交換なしで走行した車はATF交換時に故障のリスクがあるというのだ。
曰く、ゴミなどが堆積していて交換時に流れ出し詰まって、変速不能になるとか、うまく動作しなくなるとか、走行の癖によってATF交換により不具合が出るとかである。
そして、ご丁寧にATF交換時にはその結果に責任を負いませんという書類まで用意される。
エンジンオイルよりはリスクが高そうな感じがあるのだ。
まあ、事実そういったリスクがあるのだろうが、個人的にはATF交換で顕在化するようなリスクは、近いうちに顕在化するであろうと思う。
そのため、業者側からするとATF交換をして壊れるよりは、ATF交換をせずに壊れてくれたほうが都合がいいとすらいえる。
そんななかで次に来るのが、今現在故障なく乗れているのだから、リスクを冒す必要はないと説明を受ける。
しかしこれも「走行できてはいる」が、「不具合がない」とは言えない。
例えば、50000km走行した結果の変速ショックが、出荷時の許容範囲外であることは明確であるからだ。
最後に考えられるのは、乗っている人自身もATFの劣化には気づけないということだ。
気づけるぐらい、我慢できないくらいの劣化があるころには、それこそ、すでに何らかの故障を抱えている可能性が高い。そしてそれは、走行距離とは直接的には関係がない。
何なら、5年50000kmも乗れば新しい車が欲しくなるのが人情でもある。
それらの結果として、ATF交換は見送られる可能性が高いのである。
ATF交換はするべきなのか
業者より説明されたリスクを飲み込んだうえでATF交換をするべきであると思う。
ATF交換で壊れるくらいなら、もう壊れていたのだ、そう思える覚悟が必要であるとは思う。
私が初めてATF交換を実施したときは60000km目前であったが、変速不能や滑りなど特に不具合は感じなかったので作業を依頼した。
結果は運が良かっただけかもしれないが、問題なく走行できている。
2回目は110000km目前で結果は同じく、最高のものとなった。
いうまでもなく、交換にはリスクがあり、ATの構造や型式にもよるとは思う。
しかしながら、リスクに見合った結果を得ることができるメンテナンスだと思う。
ATFはどのように交換する
今回、私の場合は業者に依頼したため、作業の詳細は不明である。
作業説明、作業の検索結果より下記内容かと思う。
- ジャッキアップ
- ATFオイルパン、ストレーナー取り外し
- ATFオイルパン、ストレーナー、パッキン交換
- ATFオイル注入
- 変速学習リセット
作業そのものはかなり簡単そうではある。
なぜか、オイルパンとストレーナーは再利用不可なので、部品費用が大きくなりがちである。
また、ATFオイルの価格もエンジンオイルよりはかなり高額である。
ATFオイル量の管理、異物混入に対する配慮も重要であるとのことで、作業依頼した次第である。
本日はここまでとする。
本記事の内容がステキなBMWライフの一助となれば幸いである。
それではまた。
まとめ
- ATF交換は最高
- ATF交換は必要
- ATF交換はリスクがある
- ATFは結局交換しない場合が多い
- ATF交換するなら業者に頼んでしまおう
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