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SEIKO MODファーストダイバールック

流行のセイコーMODにチャレンジしてみた

こんにちは、今日も元気にメンテナンスしていこう!

今回はSEIKO MODと呼ばれる腕時計カスタムにチャレンジする。

別記事でオレンジモンスターのムーブメント換装を実施したので、今回が2回目となる。

前回は修理だが、今回はカスタムとなる。

このSEIKO MODと呼ばれる腕時計カスタム文化であるが、非常珍しいカテゴリーである。

通常、腕時計を分解することをは良しとされていない雰囲気を感じている。

そして分解することで防水性能の保証ができなくなるダイバーこそ分解したくない。

防水パッキンに埃でも付着すれば、200m防水など夢のまた夢であるからだ。

しかし、SEIKOダイバーを中心とする時計は、なぜかカスタムされる文化がある。

オーバーホールという考え方をムーブメントASSY交換としたセイコームーブメントの影響もあるだろう。

他にもETAなどムーブメントASSYが手に入りやすいカテゴリーで実施しやすいだろう。

各寸法を標準化することで、自作パソコンのような手軽さでオリジナルの時計が組み立てられるだろう。

そして、SEIKOダイバーの時計は、ほぼその条件を満たしている。

個人的にこのようなカスタム文化は素晴らしいものであると感じている。

もっと時計は自由に楽しめるものであるべきだ。

そもそも論となってしまうが、200m防水や日差60秒の性能を必要としている人などごくわずかである。

小さなことを気にしていたら時計など身に着けないほうがよほど楽である。

自動車と同等かそれ以上に自由な楽しみ方ができる世界になってほしいと願っている。

カスタムに必要な部品を準備する

準備するものは時計の部品一式である。

購入できるものは購入し、流用できるものは流用すればよい。

自分の好みに合った部品を準備しよう。

具体的にどんなのを準備すればいいのかといわれそうなので以下にまとめてみる。

  • ムーブメントASSY
  • ケース本体
  • ケース裏蓋
  • 巻き芯
  • リューズ
  • 文字盤
  • 時針、分針、秒針
  • ベルト

まあ、こんなことだろう。

あとはこれを組立てれば、オリジナル腕時計の完成となる。

カスタムの王道としては、SEIKOのブラックボーイSKX007であった。

しかし、メーカの生産が終了し信じがたい値段で取引されているので無理に買う必要はない。

メーカ希望小売価格を超えることはなさそうなので、リーズナブルといえばそのとうりではある。

しかし、現行品であれば似たようなものが買えるのでそちらでもいいだろう。

基本的に7S系、4R系、6R系はムーブメントサイズが同じである。

もっと言うと基本設計的にほぼ同等品である。

細かい部品の仕上げや精度が異なる程度の差異で、消費者にとっては気づけるかどうかの差だろう。

1960年代の70系のリファインムーブメントであり、標準化設計されているので当然ではある。

つまりは、上記のどれかのムーブメントを積んだ時計をベースとして準備すればよい。

しかし、細かい注意点があるので以下に記載しておく。

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カスタム部品選定における注意点

  • 中3針のものを選ぶ
  • カレンダー機能を確認する
  • リューズ位置を確認する
  • ケースと裏蓋は基本セット
  • 文字盤の大きさを確認する

以外にも多いじゃないかと思うかもしれないが、ムーブメントが標準化された時点でものすごく減っている。

まず、中3針のものを選ぶのは、最も数が多いからだ。

スモールセコンドなどもあるにはあるが、入手性と互換性の面からカスタムベースとしてお勧めできない。

また、カレンダーが針表示のもの、パワーリザーブの表示があるものは希少なので避けるようにしよう。

カレンダー機能も日付と曜日が表示されているものがある。

カスタムにより表示を減らす分には問題ないが増やすのはやや難しい。

曜日表示はなくすように文字盤の部品を選定しよう。

意外に盲点であるのが、リューズ位置である。

カスタムの前後のリューズ位置に変更がないのであれば気にする必要はない。

SEIKOのダイバーは19分位置に設置されたリューズがものが多い。

一方で通常のモデルは15分の位置に設置されたリューズのものが多い。

これが、前述した文字盤との関係で曜日表示が表示穴からずれてしまう。

実は日付表示も微妙にずれるが気にしないという方法もある。

これはカレンダーリングに15分リューズ用と19分リューズ用があるからだ。

カレンダー表示なしの文字盤を選択することで回避できる。

またはリューズ位置に合わせたカレンダーリングを準備しよう。

ケースと裏蓋については、基本セットで準備したほうがよい。

これをバラバラにすると防水性能がほぼ皆無になると思ったほうがいい。

ネジサイズも合うことを事前に確認することは難しいので現物合わせとなる。

なかなか難しいのが文字盤である。

まずは文字盤の大きさだ。ダイバー用はほぼ同じ大きさとなるので問題ない。

しかし、ダイバー以外の文字盤との互換性は難しいのでサイズ確認が必要だ。

また、文字盤周囲に位置するチャプターリングの位置にも注意が必要である。

例えば、ほとんどのSEIKOダイバーのチャプターリングはケースと風防ガラスの間にある。

しかし、SEIKOモンスターのチャプターリングは文字盤とケースの間にある。

さらに文字盤のインデックスにかかる形状のチャプターリングだ。

そのため、文字盤サイズと形状を確認しよう。

先述した文字盤のカレンダー用の穴は可能であれば、ないほうが気にする要素が少なくなる。

目盛りについても、文字盤とチャプターリングの両方にある状態は避けよう。

大抵は目盛りがずれて気になってしまうだろう。

集めた部品はファーストダイバールック

今回は、ファーストダイバールックにカスタムすることにした。

それに合わせて各部品を準備した。

  • ムーブメントASSY:NH36
  • ケース本体:SBDC061用
  • ケース裏蓋:5M22用シースルーバック
  • 巻き芯  :NH36用
  • リューズ :社外SEIKOダイバー互換リューズ
  • 文字盤  :社外ファーストダイバールック
  • 時針、分針、秒針:社外ファーストダイバールック
  • ベルト  :SBDC061用

ムーブメントは価格、信頼性、入手性からSEIKO NH-36を選定。

SEIKO NH-36は4R36の外販用ムーブメントだ。

違いはハンマーの表示が4R36とは異なる。

その他、精度や機能などは同一品で、大抵は巻き芯がセットでついてくる。

ケース本体はSBDC061のファーストダイバーのリデザインモデルのケースだ。

併せてステンレスベルトも入手した。

やはりこのクラスの純正品のパーツは品質がとても良い。

SIKO MODの定番であるサファイアガラスとセラミックベゼルインサートも標準でついている。

裏蓋だけは、純正品が手に入らなかったのでSEIKOの別モデルの裏蓋を現物合わせで選定した。

リューズについても社外品のMODパーツを入手、なかなかの品質である。

文字盤については、社外MODパーツで比較的出来のよさそうなものがあったので、そちらを選定。

針もセットとなっていたのでお買い得品である。

以上の部品を組み込んでカスタム腕時計を組み上げていく。

ムーブメントに文字盤を貼り付ける

早速ムーブメント周りから組み上げていこう。

まずは、ムーブメントに文字盤を両面テープで貼り付ける。

えっ?貼り付けするの?と思うかもしれないが、多くの場合はそうなるだろう。

通常は干支足と呼ばれるピンが文字盤裏から出ている。

これをムーブメント周囲のプラスチックスペーサの穴に差し込む。

しかし、モデルの違いやリューズ位置の違いなどがあり往々にして位置は合わない。

今回も3時リューズ用のムーブメントに4R用ではない文字盤であったので、干支足を切り落とし、やすりで処理した。

文字盤裏がフラットになるので、ムーブメントスペーサ側に両面テープを貼り付ける。

そして、文字盤を19分の位置にリューズがあうように貼り付ける。

ここで文字盤の位置がずれるとケースに入れた際に12字が頂点とならないので慎重に合わせていく。

この時の両面テープは、日東No.5000NSという素晴らしいものがあるのでこちらを使用する。

マイナーだが強力粘着の上に糊残りなくはがせるもの凄い仕様である。

一家に1巻きあると非常に便利であるのでおすすめである。


日東 再剥離可能強力両面テープ 5000NS50 50mm×20m

驚くほど簡単に完成

文字盤の位置が決まったら、リューズがを回して日付切り替えのタイミングを確認する。

その位置で針を12:00に圧入してケース収める。

この時に巻き芯の長さを調整してリューズを取り付ける。

巻き芯の長さ調整は面倒であるが、確実に行おう。

切りすぎた場合は、再度巻き芯を準備してやり直しとなる。

最後にリューズ操作確認と動作確認を実施したら、裏蓋を閉めて完成である。

組み立てに特に難しいことはない。

時計とは、これほどまでに簡単に作れるものなのかと思った次第である。

どちらかといえば、完成品を分解するほうが難しいのではないかと思うくらいだ。

サファイアガラスにセラミックベゼルのファーストダイバールックウォッチが完成した。

防水性能はともかくデザインはとても好みのものが出来上がったと感じている。

パーツさえそろえば、実に簡単な作業である。

さらに言えば正しいパーツがそろえば防水機能さえも満足できるものとなる。

気づいた点としては、やはり目盛りは文字盤かチャプターリングのどちらかにしたほうが良い。

よく見ると文字盤とチャプターリングの目盛りはずれている。

これは純正であっても同じなので、通常どちらかにしか目盛りが入っていない。

両方入っているのは相当高級品のみだ。

腕時計を自ら組み立てることで、難しい部分やコストのかかる部分を理解することができる。

すると、時計を見たときに工夫されているか、価格は適正かを見ることができるようになるだろう。

もし、販売されている時計のデザインに満足できない場合は、カスタムも選択肢の一つとなる。

自分だけの腕時計を1本持っているのも実に面白い。

今後もメンテナンス、カスタム情報を書いていく。

今回はここまでとする。それではまた。

まとめ

  • SEIKO MODは思ったよりハードルが低い
  • 好みの部品を組み合わせ自分だけの腕時計を作れる
  • いつも通り細かいことは気にしない

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