本気の革靴はどれを選ぶ!1足目と2足目

最初の2足は黒のストレートチップ一択

こんにちは、今日も元気にメンテナンスしていこう。

今回は革靴の選び方を書いていく。

とてもかっこいい革のドレスシューズ、最初はどれを買っていいかわからないかもしれない。

場合によってはどれも同じに見えるかもしれない。

直感で選んでも特に問題はないのだが、基本的なことは押さえておいてもよいかと思う。

そして、何事も合理的かつ基本を大切にするのが本ブログの目指すところである。

そのため、真面目に革靴を選ぶ際に、最初の1足目の条件を記載する。

結論は「高品質な黒のストレートチップ」一択のみである。

野球で言えば、ど真ん中のストレート、それも豪速球で勝負しよう。

変化球は3足目以降で十分である。

以下をチェックして、ベストなファースト革靴をチョイスしよう。

  1. サイズ:自分の足にあうサイズと形のもの。
  2. 色:黒
  3. アッパー材質:牛革(カーフかキップ)
  4. ソール材質:牛革(ゴム底でも可)
  5. トゥ形状:ラウンドトゥ、ストレートチップ(プレーントゥでも可)
  6. 紐周り:内羽式、隠しハトメ(きつければ外羽式でも可)
  7. 装飾:なし
  8. 製法:グッドイヤーウェルトかマッケイ
  9. 予算:25,000円〜35,000円程度
  10. ドレス度:★ ★ ★ ★ ☆(ビジネス~フォーマル)

どうだろうか。正直超つまらない靴であると感じないか。

飾り気も何もないような靴に30,000円も出すなんてありえないというのが、率直な印象ではないだろうか。

しかも2足だ。もし某有名量販店に行けば、見た目が似たような靴が5,000〜10,000円で売っているだろう。

そして、いざ買うと決めた時には横に並んでいる同モデルの茶色がかっこいいかなとか思ったりするものである。

しかし、そこはグッと気持ちを押し殺し、勇気を出して「上質な黒のストレートチップ」を2足買ってみよう。

きっと新しい世界が開けるはずだ。

  • 1足目は慶次用の華やかな「黒のストレートチップ」
  • 2足目は弔辞用の控えめな「黒のストレートチップ」

どちらもビジネスやカジュアルパーティーなどであれば使用に問題はない。

ただし、休日などのスポーツシーンやカジュアルシーンではいささか硬い印象がある。

そのため、それらのシーンでは3足目かスニーカーに出番を譲ることにしよう。

週休2日のオフィス仕事であれば、週に5日はお世話になるのがこの靴ということになる。

しかも、お給料を稼ぎ出してくれる日の自分を支える靴である。

まさに、足元を支えるのに申し分のない靴であるといえる。

靴選びはサイズとフィット感を妥協しない

サイズとフィット感は靴選びの基本であり、最も難しい条件だ。

そして、同時に自分のパートナーである靴の最低条件だ。

必ず実際に履いてみて、根気よく自分の足にあった靴を探す。

もし、選んでいる時間がないか、自分の足が相当特殊な形であれば、少々予算を増やしてオーダーしてしまった方が早い。

言い方を変えると、既製品で自分の足に合う靴があれば、かなりラッキーであるといえる。

基本的にリーガルやスコッチグレインなど、日本メーカの靴は幅が広めに出来ているものが多い。

日本人の足を研究してできている靴であるので、多くの人にフィットする可能性が高い。

最近は木型もよくできているので、美しいデザインのものも多くなってきている。

確かに外国産のものは、並べてみるととても華やかに映ることがある。形以外にも材質や染料も美しく繊細なものもある。

しかし、「こんな足の形した人間がいるのか」と思うほどの靴が並んでいる場合も多くある。

自分の足に合わなければ、いくら見た目が気に入った靴でもバッサリ諦めよう。

サイズとフィット感を妥協した靴は結局のところ履かなくなるのがオチである。

不思議なことに一見すると地味で「これ?」と思うようなボテッとした靴でも、サイズが合っていると履いた時に驚くほどスマートに見えるのが不思議だ。

それは、サイズが合っているだけではなく、計算し尽くされた木型とデザインがなせる技だ。

厄介なことにしばらく履いてみて、いろいろな服と合わせることで初めてその魅力を実感できる。

靴はコーディネートの要であるが、同時に徹底的にコーディネートのサポートに回るという文字通り縁の下の力持ちなのだ。

そして、言うまでもなく靴とは履いてなんぼの実用品だ。

飾って美しいだけの靴はただの飾りである。履いて美しい靴を選ぶようにしよう。

以下にフィット感を確認するための項目をまとめておく。

これを満たしているだけで、購入する価値は十分な靴であるといえる。

  1. かかとがホールドされている
  2. くるぶしがぶつからない
  3. 足の一部分が点でぶつからない
  4. つま先に隙間がある(1〜2cmくらい)
  5. 紐を締めた時に羽が開きすぎない(1cmくらい)
  6. 足を入れた時にシュッと音がする。

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基本的なデザインだからこそ品質で差をつける

黒のストレートチップはとても基本的な靴の形だ。

何の変哲もないど真ん中の直球、だからこそ剛速球。つまりは材質や細部の品質で差をつける。

さすがに30,000円を超えてくると真面目な作りの靴が多くなるはずだ。

言い方を変えると基本に忠実な靴を作るためには最低でもこのくらいはかかるものである。

靴のデザインをシンプルにすることで、他のコーディネートの自由度を高めることができる。

だからこそ靴の品質が際立ち、全体のコーディネートの質を底上げすることができる。

しかも、ストレートチップはかなりドレスよりの靴なので慶次からビジネスまで幅広く活躍する。

弔事では同じストレートチップでもツヤ抑え、少し華やかさを抑えたものを用いるのがベストだ。

高品質な靴は革底の可能性が高い

アッパーは質の良い革を選ぶのはわかるにしても、なぜ靴底まで革にする必要があるのか。

はっきり言って、本質的には靴底の材質そのものはあまり気にしなくても良い。

別に革底だから高品質な靴というわけではない。

既製品の靴で高品質なものを選ぼうとすると革底のものが多いという不思議があるだけだ。

そのため、結果的に革底の靴を選ぶことが多いだけである。

これはどちらかというと作り手の気持ちの問題で、革底の靴は気合いを入れて作られていることが多い。

なぜなら、買い手の方もこだわりのある人は、革底の靴を選ぶ確率が高いためだ。

靴底の材質については、消耗品であり張替えの際にゴム底に変更可能なので、大きな心配はいらない。

履いたことがなければ、ぜひ一度革底の靴を履いてい見るといいかと思う。

当たり前ではあるが、革底の靴はゴム底の靴よりも通気性や返りがよく履き心地は抜群だ。

同時に耐久性や防水性などはゴム底に大きく劣るので注意しよう。

雨の日や濡れた地面、砂利道は自然と歩きたくなくなるだろう。

外回り営業よりは、絨毯やタイル貼りの内勤向けの仕様ではある。

マニアックな視点でいうと、ゴムよりも革のほうが扱いやすい素材であり、修理やカスタムがやりやすいというのもある。

靴の製法を選ぶ

グッドイヤーウェルトかマッケイと呼ばれる製法で作成された靴を選ぶ。

どちらも靴底が縫い付けされているため、強度が高い。靴底がすり減った際には張替えも可能だ。

あくまで目安だが、体がガッチリとしたイメージのある方はグッドイヤーウェルトを選び、

スラッとしたイメージの方はマッケイを選ぶとまとまりやすい。

正直どっちでもよいというのが本当のところだろう。

むしろ、サイズと形を合わせるだけで精いっぱいの中、ここまで選べることは稀であるといえる。

実に贅沢な選択である。

ちなみに革靴はスニーカーと比較するとかなり重くなる。

なんで、そんなに重いんだと思うかもしれないが、材質の重さや靴底の重さが大きい。

何事にも言えることであるが、必要な耐久性を得ようとするとある程度の重さは必要になる。

革靴が特別重い靴というわけではなく、軽い靴は本来必要な何かを削っているというのが正しい。

強度を保ったまま軽量化することはとても難しいので、そこに割り切りのノウハウや技術が詰め込まれている。

具体的に言えば、特にアッパー素材の耐久性が変わってくるといえる。

軽く高性能な靴の代表であるハイテクスニーカーは、アッパー素材にメッシュを用い、通気性としなやかさ持たせている。靴底についてはスポンジに近いゴムなどを用い、軽量化とクッション性を持たせ、地面に接する部分は、硬質なゴムなどを用いて、耐久性とグリップ力を得ている。

革靴のような頑丈さや修理がききにくい代わりに、圧倒的な高性能を実現しているのである。

ちなみに、靴底の張替えは種類を問わず10,000円〜20,000円程度かかる。

本体価格が10,000程度だと買い換えた方が安い。

このことからも長く使うための革靴は30,000円以上のものから選びたくなるのが人情だ。

まあ、上記リストにある条件のものを探すと、最低でもそんな価格帯のものが多くなるのであまり気にする必要はない。

1足目2足目の靴選びは色気を出さない

とても重要なので、なんども書くが、ここで決して色気を出してはいけない。

最初の1〜2足目の条件リストを忘れてはいけない。

ここで、購入直前によくありがちな1~2足目のNGリストを書く。

興味のある人は3足目以降に色つきの靴にチャレンジしてみよう。

  • 茶色にしてみる
  • 灰色にしてみる
  • 赤色にしてみる
  • ウィングチップにしてみる
  • スワールトゥにしてみる
  • つま先を四角にしてみる
  • つま先を尖らせてみる
  • つま先を跳ね上げてみる
  • ブローグ(飾り穴)付きにしてみる
  • モンクストラップにしてみる
  • スリッポンにしてみる
  • サイドレースにしてみる
  • 防水性能付きにしてみる
  • ガラスレザーにしてみる

どうだろうか、どれも思わず1足目に選んでしましそうな条件ではある。

そんな気持ちをグッと我慢して、まずは基本を押えた靴、つまりは黒のトレートチップを2足手に入れよう。

いまだに見る人は見ているのが靴である。基本的な靴は、その完成度ゆえに使いまわしのきく最高にリーズナブルな靴となるだろう。

今回はここまでとする。本記事がステキなシューズライフの一助となれば幸いである。

まとめ

  • まずは黒のストレートチップ2足
  • サイズは必ず実際履いて確かめる
  • 最後の最後で茶色の誘惑に負けない

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