エンジンオイル消費?エンジンオイルは減らないよ
作業難易度 :★ (オイルジョッキで混ぜるだけ)
事故時の危険度:★ (オイル交換時に追加作業)
体感度 :★ (確認には時間が必要)
作業時間目安 :約10分
予算 :約4,000円 (ワコーズEPS、別途エンジンオイル交換費用)
こんにちは今日も元気にメンテナンスしていこう。
今回は、エンジンオイル消費について書いていこうと思う。
BMW E90 特に320iでよく見る書き込みの一つとしてエンジンオイルの消費がある。
走行しているとエンジンオイルが減り警告が出るので、エンジンオイルを足さねばならない、減りやすい個体と減りにくい個体があるなどといった内容だ。
言うまでもないことだが、ほとんどのガソリンエンジン車は4ストロークエンジンであるため、基本的にエンジンオイルが目に見えて減るなんてことはない。
少なくとも正常なエンジンでは、、、、、orz
結論を書くと目に見えてエンジンオイルが減る要因は、オイル下がり、オイル上がりである可能性が高い。
どちらも通常の状態ではないため、対応が必要であるといえる。
可能性が高いのは吸排気バルブからのオイル下がり
オイル下がりとはエンジンヘッド部分から吸排気バルブの軸とおし穴からシリンダー内へオイルが下がってくる現象である。症状としては始動時、高負荷時などにオイルが燃えて白煙をはく。
原因としてはバルブシールの劣化である。この部品はバルブ軸からオイルを漏れないようにシールしている。エンジンシリンダーの吸気工程では、管内が負圧になるため、オイルが下がりやすくなる。
吸排気バルブは常にエンジン回転数に合わせて上下運動を繰り返している。
そんな吸排気バルブに接しているオイルシールは摩耗であったり、経年変化で機能が劣化していく。
状況から考えるに基本的にバルブシールの交換をしないとオイル下がりの症状は治らない。
きちんとオイル管理のされた個体は劣化が穏やかだろうし、管理されていないものは激しく劣化しているだろう。
オイル上がりとはシリンダー下からピストンリングの隙間を通してシリンダー内へオイルが上がってくる現象である。
原因としてはピストンリングの摩耗である。しかしながら、先述したバルブシールに比べて、ピストンリングは金属でできているため、丈夫であるといえる。
そのため、どちらかというとオイル下がりの可能性が高いと推測する。
もう一つ目立つところでは、各部シール部分からのオイル漏れがある。確かにオイル漏れでオイル量は減る。
しかし、オイル漏れで警告灯がつくくらい(1リットル以上)漏れているならば、駐車場が油まみれで常にオイルが滴っている状態であろう。
さすがにその状態は気づくだろうし、劣化したパッキンでもそこまでの状態にはならないだろう。
エンジン外部へのオイル漏れで1リットル以上もエンジンオイルが漏れる状態は稀であるといえる。
オイル上がり、オイル下がりの修理は重整備
ではオイル上がりオイル下がりの修理はどのようなものになるのか。
バルブとピストン部分の部品を交換するので、シリンダーブロックの取り外し、腰上オーバーホールが必要となる。うまくするとバルブ部分はエンジンヘッドからアクセスできるようだが、慎重な作業が必要となるらしい。
作業費用については見積もっていないが、それなりの覚悟が必要そうである。交換する部品は一つ数百円程度であろう。
そしてそこまでの重整備となると、買い替えも視野に入ってくることだろう。
このあたりをエンジンの寿命と考える場合もあるだろう。
隙間は変えられないが、オイルの硬さは変えられる
このように、とてもシビアな決断を迫られるオイル下がり、オイル上がりだが、オイルが漏れる隙間は広がることはあっても埋まることはない。
ひとつ残された手段があるとするならば、オイル粘度を硬くすることである。
同じ隙間、同じ圧力であれば、粘度の高いオイルのほうが漏れにくくなる。
旧車が白煙をはいていたり、硬いオイルを勧められるのもこう言った内容からである。
そして今回はあのワコーズのオイル添加剤EPSに頼ってみようというのである。
これはオイル下がり、オイル上がり、オイル漏れを緩和するとの内容だが、まあ、基本的にはオイル粘度を上げるものだろう。
使い方も簡単で、新品のエンジンオイルにEPSをオイルジョッキ内で混ぜてエンジンに注ぎ込むだけだ。
注意書きとしては、直接エンジン内に入れてはいけないとある。
チューブ状のケースの中には、赤色透明のドロッとした液体が入っている。
ちなみにオイルジョッキを回す程度では混ざっている感じがしないので、撹拌棒のようなもの(割りばしなど)で混ぜたほうがいいだろう。
こちらを添加してしばらく様子を見てみようかと思う。
今回はここまでとする。本記事がステキなBMWライフの一助となれば幸いである。
それではまた。
まとめ
- エンジンオイルが減るのはエンジンの異常
- エンジンオイルの減り方がひどい場合は、オイル下がり、オイル上がりを疑う
- オイル下がり、オイル上がりの修理は重整備、買い替えも視野に検討する
- 軽度な症状であればオイル粘度を調整してみる
- エンジンオイル添加剤も検討してみる
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