ダンパー交換のインプレッション BMW E90 LCI 320i

作業難易度  :★★★ (業者に頼んでしまおう)
事故時の危険度:★★★  (業者に頼んでしまおう
体感度    :★★★★(ダンパー交換は最高)
作業時間目安 :約1日
予算     :約200,000円(交換部品代、作業工賃)
メンテ周期  :70000~100000km(徐々に劣化するため気づけない)

ダンパーって何

こんにちは、今回はダンパー交換について書いていく。

ダンパーとは制振装置である。

タイヤの裏側を覗き込むとブレーキディスクの奥にぐるぐると巻かれたコイルバネが見える。

その中央でひっそりと渋い仕事をしているのがダンパーである。このコイルバネとダンパーのコンビが快適な走行を支えているホイールハウスの下の力持ちなのである。

走行中の地面の凹凸自体はコイルバネで吸収するのだが、コイルバネだけではビヨンビヨンと上下左右に車は揺れ続ける。

それをそっと止めてくれるのがこのダンパーである。中身は注射器のようなもので軸をストロークすることで揺れを抑え込むのである。

同時にコイルバネの動きをゆっくりにするという働きも担っている。

基本的に中にはオイルが入っていて、運動エネルギーを熱エネルギーに変換している装置だ。

このダンパーの効きの強さを調整することで、最適な制振を行っているのである。

ダンパーの効きを強くすると、バネの動きはゆっくりとなり、曲がったり、止まったりするときの急激な姿勢変化を抑えられる代わりに、地面からの急激な凹凸は伝わりやすくなる。

ダンパーの効きを弱くすると、バネの動きは速くなり、曲がったり、止まったりするときの急激な姿勢変化は抑えられない代わりに、地面からの急激な凹凸は伝わりづらくなる。

ダンパーの効きは強すぎても弱すぎてもいけないし、コイルバネの強さや車重、走行速度とのバランスが必要であるため正解は難しい。

理想形はよくストロークするが制振は早いものである。

縮む方向の効きを弱めに、伸びる方向の効きを強めにするのがスタンダートかと思う。

ダンパーも劣化する

これまた、オイルであるので使用を続けると劣化していく。基本的には抜ける(効きが弱くなる)方向となる。

ひどい状態になるとダンパーの中のオイルが噴き出している。

まさに私の車も左後方のダンパーからオイルが漏れだしていた。

これも普通に乗る分には徐々に劣化するため気づくことができないし、走行に直接支障はきたさない。

具体的な症状としては、振れが収まらなくなっている、段差で底打ちする、乗り心地が悪い、乗っていて疲れるなどだろう。同時に地面からの突き上げは減っていくから、場合によっては乗り心地が良くなったと感じてしまうことすらあるだろう。

しかしながら必要だからついているので、新品に変えてみれば天地の差であること言うまでもない。

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ダンパーを交換してみる

新品交換してみた結果はとにかく最高である。

シャキっとした乗り心地に、ハンドルと車体の反応速度、高速道路での安定性、制振性、疲れにくさは感動である。

もともとの性能が回復しただけではあるが、もう少し早くやっておいてもよかったと思っている。

ちなみに交換時の走行距離は100000kmを超えていた。

変えたばかりのころはゴツゴツと突き上げを感じてはいたが、5000kmも走行するとビタッと貼りついたような走行感覚となっていった。

ここでのポイントとしては、純正互換品を使用することである。純正品でも社外品でも構わないが、純正相当品を組み込もう。

どうせ変えるのだからスポーツ走行品を選びたくなるのが人情ではある。

しかしながら、ノーマルのセッティングは公道に特化しているため、公道走行においてノーマルこそが最適解である。

スポーツ走行用のダンパーを組み込めば、コイルバネや車重、エンジンパワー、平均速度まで合わせ込む必要がある。

少なくとも公道で使えるような速度域にはならないだろう。ただ、乗り心地が悪く、疲れる車が出来上がる。

言うまでもないが車高調で車高を下げる行為も同様である。

車高を下げるということはストロークを短くするということなので、少なくともコイルバネを強化する必要がある。

最低限の力学計算や解析ができないのであれば、セッティングを変えるべきではないし、できたところで結論は変わらないだろう。ノーマル相当のストローク、バネ、ダンパーが必要になる。

ダンパー交換作業

今回は業者に作業を依頼したので、詳細の作業内容はわからない。

作業説明を聞く限り、ざっくり下記作業である。

  • ジャッキアップ
  • タイヤ外し
  • ダンパー、コイルバネ圧縮、取り外し
  • 各種ブッシュ交換
  • ダンパー、コイルバネ取り付け
  • タイヤ取り付け
  • アライメント調整

これまた交換作業そのものは、工具があれば対応可能である。

しかしながらアライメント調整は大掛かりな機器が必要に感じたので、業者に作業依頼した次第である。

80000kmも走行していれば大きな効果を感じることができるだろう。

とてもおすすめのメンテナンスメニューである。

今回はここまでとする。

本記事がステキなBMWライフの一助となれば幸いである。

それではまた。

まとめ

  • ダンパーは制振装置
  • ダンパー新品交換は最高
  • ダンパーはバランスが大事、純正相当品を使用する
  • ダンパー交換作業自体は簡単、アライメント調整は難しい

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