代表的なカメラメーカ
どんなカメラを選んだらよいかの続編で、具体的にカメラメーカで見ていこう。有名どころを並べてみた。大抵はこの中から選ぶことになる。
- キャノン
- ニコン
- ソニー
- オリンパス
- フジフィルム
- ペンタックス
- シグマ
- ライカ
キャノン/Canonかニコン/Nikonか
大抵の人はこの2つで悩んでいる。どちらもプロ御用達のビックネームだ。
シェアもこの2社で全体の60%以上と圧倒的だ。
ラインナップもアフターサービスも継続性も最もすぐれている。
プロであればこの2つ以外の選択肢はほとんど考えなくて良いくらいだ。
同様にフルサイズ一眼レフを検討する場合も、どちらかから選ぼう。
よく言われているのが、「白のキャノン」「黒のニコン」「印象的なキャノン」「記録的なニコン」。
例えば結婚式撮影ではキャノンが多い。風景撮影ではニコンが多い。
まあ、現像の時点でこの辺の調整は利くので、結果的にほとんど実質的な差はない。
レンズのラインナップも似たようなものだ。だからこそ迷う。
結論としてはどちらでも良いのだが、残されたわずかな判断基準を書いてみる
- 周りにどちらが多いかで選ぶ
- デザイン、ロゴの好みで選ぶ
- シンデレラレンズの種類で選ぶ
- その日の気分で選ぶ
- 過去のストーリーで選ぶ
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周りに多い方で選ぶ
以外に大きな判断基準だ。情報交換が簡単にできたり、実際にレンズを貸してもらえたりするからだ。
操作も似ているのでわからないことがあっても安心だ。
贔屓にしている店のオーナーの好みに合わせるのもいい。
デザイン、ロゴの好みで選ぶ
ちなみに私はこれで選んでいる。「Canon」の丸いロゴよりも「Nikon」の角ばったロゴが好みであったのだ。
さらにCanonはプリンタなどでも見ることがあるがNikonはあまり見ないので、カメラを使っているという雰囲気が好きだ。
今になって思えば、入門機の品質が少し勝っていたように思う。
購入したモデルがたまたまD40という傑作機であったことも大きい。
「一番安いニコンのデジイチをくれ」と言った記憶がある。
よって全体的にニコン贔屓の記事となってしまうことはご容赦願いたい。
シンデレラレンズで選ぶ
各社「シンデレラレンズ」「まき餌レンズ」と言われる、コストパフォーマンスの優れたモデルをラインナップしている。
標準レンズの次に購入することになるので、こちらを参考に選んでみるといい。
その日の気分で選ぶ
なんにせよまずはモノを見て触って、直感で選ぶのもアリだ。どっちに転がってもあまり後悔することはない。
過去のストーリーで選ぶ
どちらも長い歴史を持つカメラメーカーなので、現在のブランドを築くまでには並々ならない努力がある。
それらを知ることで、ブランドロゴを見るたびに、熱い思いが湧いてくるはずだ。
歴史も所有欲を満足させる重要な要素であるので、ぜひ合わせて調べてみてほしい。
私は、ニコンの一眼レフカメラ「F」のストーリーに熱い思いを持っている。
先日、国立科学博物館に収蔵されることが決まった。
その当時よりFマウントと呼ばれるカメラマウントは基本的に形を変えずに現在に至る。
当時のカメラレンズは、現在のデジタルカメラで使用可能なのである。悪く言えば、古臭く、設計的な限界もある。
ソニー/Sony
言わずと知れた世界中で人気の電気メーカーだ。
そのブランドの守備範囲は広い。
そんな、電気メーカーがミラーレスカメラNEXモデルのちのαモデルでカメラ業界に殴り込みをかけた。
後発ながら、その販売実績は驚くものがある。
それもそのはず、デジタルカメラの肝である画像素子(センサー)、そのほとんどを供給しているのがソニーなのだ。
ニコンであっても、キャノンであっても、画像素子(センサー)にソニー製があることは当たり前である。
得意のデジタル技術のノウハウを駆使して驚くほどの性能を持つフルサイズミラーレスカメラをリリースしている。
キャノンとニコンの2大メーカをもってしても後追いとならざるをえなかった。
ミラーレスカメラを検討するなら、Sonyは外せない選択肢だ。
ただし、電気製品としては素晴らしい性能を持つが、カメラシステムとしての完成度やノウハウの蓄積は及ばない点も多いので、その点も勘案すること。
オリンパス/OLYMPUS
医療機器で多くの実績を持つカメラメーカ。
フィルム時代の「OM-1」と呼ばれるカメラシステムは、小型軽量の筐体に壮大なコンセプトが詰め込まれており、今振り返っても傑作である。
現在リリースされているOM-Dシリーズも小型軽量のコンセプトは引き継がれている。
マイクロフォーサーズと言う通常の一眼レフよりもひとまわり小型の画像素子を搭載し、カメラレンズシステム全体を小型化した。
「写真を表現するためにマイクロフォーサーズより大きな画像素子は必要ない」というコンセプトを貫いている。
実際にそのコンセプトは正しく、ミラーレスの表現力を維持したまま圧倒的な小型軽量で女性の支持も獲得している。
ズイコーレンズと呼ばれるレンズ群の品質も文句のないものである。
小型軽量のモデルを検討する場合は外せないメーカである。
フジフィルム/FUJIFILM
あまりに有名なフィルム製造会社で世界を席巻した。
熱狂的なファンが多くいる。
デジタルカメラの台頭とフィルムカメラの衰退で、事業シフトを余儀なくされてきた。
しかしながら色に対する思いとノウハウは他社を圧倒する。
人の心を感動させる発色をするフィルムを作り、そのためのレンズとカメラを作ってきた。
さすがにデジタルカメラ出始めの頃は、ノウハウとリソース不足だったのか、投資タイミングが遅れたのか、ニコンより筐体供給を受けていた過去がある。
蓄積されたノウハウを用いて、現在は人の心を感動させる発色に調整したセンサーと処理エンジンを作り、そのためのレンズとカメラを作っている。
レンジファインダーっぽい国産カメラが欲しい方も是非チェックしよう。
プロフェッショナル向けとは言い難いが、趣味だからこそ選べる喜びがある。
そんな魅力的なカメラをリリースしている。
人を感動させる芸術的な作品を手軽に作りたい人は候補の一つに入る。
ペンタックス/PENTAX
早々にプロ仕様に見切りをつけ、アマチュア向けに特化したカメラ作りを行っているメーカ。
リコーイメージングの持つブランド名だ。
カメラ業界では中判カメラと呼ばれるフルサイズセンサよりもさらに大型のセンサーを搭載したカメラをリリースしていることで有名だ。
Kマウントはマウントアダプターを使用することにより、M42マウント、ユニバーサルマウントと呼ばれる世界のオールドレンズを装着できるのも魅力だ。
仕様や性能に対するコストパフォーマンスは他社より優れているものも多い。
他社のものに納得いかない場合は、併せて比較検討してみよう。
プロを抱えるトップメーカでないからこそできることも多くある。
シグマ/SIGMA
カメラメーカというよりは、サードパーティー製のレンズメーカとしてあまりに有名だ。
特にレンズ交換式カメラを購入しなくても、シグマのレンズを使用することができるので、カメラ本体を積極的に選ぶ理由はあまりない。
最近はもう何かを振り切ったような個性的なレンズをリリースし続けている。
一眼レフカメラはただでさえ大型なので、性能と大きさ、重さのバランスをとるのに各社とも四苦八苦している。
それらを横目に「素晴らしいレンズであれば、大きくても使うはずだ」と言わんばかりに躊躇なく大口径レンズを連発している。汎用のレンズで前玉のフィルター径77mmのレンズなどシグマくらいしか持っていない。
レンズにとって前玉口径とは、光を取り入れるための基本的な物理寸法だ。
明るさの指標であるf値を容易に下げることができる。コストを抑えて光学性能を向上するために、多くのレンズを使うとどうしても暗くなるが、口径を上げることで光量を確保できる。
車で例えると、「排気量5000ccにターボをつければ500馬力簡単だよね。
車重3tでも車室が広ければ文句ないよね」的な発想だ。
ちなみにレンズの口径とバッテリー駆動時間には大きな関係はない。
そんなシグマも個性的なコンデジや一眼レフをリリースしているので、興味のある方は候補に入れてみよう。
今後とも目が離せない注目のメーカーだ。
ライカ/Leica
とにかくカッコ良くてオシャレ。
有り余る予算とドイツの風を感じたいあなたに。しかしながら日本在住で購入する合理的理由は少ない。
一眼レフモデルはパナソニックのOEMもあるので気軽に手に入る。
「Leica」のロゴの破壊力は舶来モノ好きの日本人の心に深く刻まれている。
当時のレンジファインダーカメラM3の衝撃は想像を絶するものであった。
それは、日本の技術者がレンジファインダーカメラの開発を諦めたほどである。
そのくらい今から思えば非合理的な構造である。
何せ撮影するレンズとフレーミングする光軸が別なのだから。
車で例えるとポルシェのRRレイアウトと同じ香りを感じる。
今やRRレイアウトにだわる合理的理由は少ない。だが「それがかっこいい」のだ