まずは絞り値を選択しよう
こんにちは、今日も元気にメンテナンスしていこう!
今回はカメラのf値つまりは絞り値について書いていく。
思い通りの写真を撮るにあたって、まずは絞り値の選択をすることをお勧めする。
なぜなら、同じレンズ、同じカメラでも絞り値を変えると全く違った写真が取れるからである。
大抵のカメラには絞り値の調整機構がついているので、使ったことのない人はぜひ試してみよう。
設定の仕方は各カメラやレンズの取扱説明書を参考にしてほしい。
可能であれば、開放絞り値3.5以下、焦点距離50mm以上のレンズを使うとわかりやすいだろう。
大抵の標準ズームレンズでこの設定は可能かと思う。
絞りって何?
ところで絞りって何だろう?という人もいるかもしれないので、説明しておこう。
絞りはレンズの内部機構であり、光の蛇口のようなもの。
レンズ内を通る光を多くしたり、少なくしたりする。同時に光を細くしたり、太くしたりする。
レンズを覗き込みながらシャッターを切れば一瞬レンズ内周囲から何か出てきて、戻っていく。
それが、絞り羽といわれるレンズの絞り機構だ。ちなみにシャッターとは別の機構である。
上の写真の2枚目が絞り羽といわれる羽が出て絞っている状態。
これは7枚羽なので7角形の絞り形状となっている。
一眼レフカメラであれば同時にミラーも動くので、ほぼ同時に3か所が稼働していることになる。
ちなみにスマホのカメラには絞り機構がついていないものが多い。
実に高速度で動作する絞り羽の稼働動画を載せておく↓
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何のためにそんなことするの?
その疑問の答えが下記である。
- ピントの合う範囲をコントロールするため
- ボケの大きさをコントロールするため
絞りを変えることの意味は主にこの2点である。
確かに絞りを変えると光量も変わるので、ISO感度やシャッタースピードとも関連している。
しかし、それは副次的なものであるといえる。
各設定のメイン機能を理解することが、思い通りの写真を撮るための第一歩である。
絞りを変えるとどうなるの?
つまりは、絞りを変えると以下のように写真が変化する。
- 絞り値を小さくする:ピントの合う範囲が前後に狭くなる。ボケが大きくなりふわっとした写真になる。
- 絞り値を大きくする:ピントの合う範囲が前後に広くなる。ボケが小さくなりパリッとした写真になる。
文字にするとわかりにくいが、絞り値を変えながらいくつか写真を撮ってみれば体感できる。
上の写真の1枚目が絞り開放で撮った写真。レンズ表示文字の一部にしかピントが合っていないことがわかる。
そして、全体的にふわっとした感じになっている印象だ。
2枚目が絞った状態の写真。ほぼすべての部分にピントが合っている。
全体的にパリッとした感じになっている印象だ。
比較してわかりやすいのがボケの大きさだろう。
絞り値最大と最小ではボケの大きさが違うことに気づくだろう。
これは、可能な限り手前の被写体かつ望遠側で確認すると違いが顕著になる。
使うレンズにもよるのでピントの合う範囲内で試してみよう。
ピントの合う範囲については、前後に2個の被写体を準備して、どちらかにピントを合わせてシャッターを切る。
すると、絞り値が小さいとどちらかにしかピントが合わない。
しかし、絞り値を大きくするとどちらにもピントが合うようになる。
これも、可能な限り手前の被写体かつ望遠側で撮影することで違いが顕著になる。
- ボケの大きさをコントロールすることで写真の印象をコントロールできる。
- ピントの合う範囲をコントロールすることで写すところをコントロールできる。
絞り値とは写真の印象を大きくコントロールできる重要な設定であるといえる。
絞りを使い分ける
以上を理解したうえで、写真を撮る時に絞りを意識して撮影してみよう。
例えば、ポートレートのような人を撮影場合、子供の笑顔の写真などは柔かいイメージで撮影したい。
すると必然的に絞りは開け気味に撮影することになる。
逆に風景や建物、機械物など細かい描写が重要な場合は絞り気味に撮影してみよう。
すると鉄道ファン、とりわけ撮り鉄といわれる方々が高級カメラを欲しがる理由が明らかになる。
- 列車は正面からとると奥行きが長い
- 列車は機械もののため絞った状態で撮りたい。
- 列車は離れた場所からとらなけらばならないことが多い
- 列車は動いていることが多い
つまりは望遠レンズを絞って使い、シャッタースピードは短くすることになる。
光量が限られた状態でシャッタースピードを稼ぐためにはISO感度を上げて撮影。
ノイズ抑制機能の高い高級機が選ばれる。
ざっとこんな感じだろう。
このように、被写体に併せてレンズやカメラの設定を選択することになる。
あとは被写体に併せて設定するだけ
まあ、難しい事は考えずにまずは興味あるものを被写体にシャッターを切ってみよう。
大抵の場合は、絞り値を除いてオート設定で問題ないことが多い。
絞り優先オートモードというものが搭載されていることが多いのでこちらで撮りまくろう。
大体はモードダイアルに「A」とか「Av」とか書いてあるモードがそれだが、これも各機種取説を確認しよう。
私の場合もほとんどは絞り優先オートモードにISO感度を指定して撮ることが多い。
あまりに暗い場所やあまりに早く動くものが被写体の場合を除いて問題なく撮影できる。
絞り値の設定さえマスターしてしまえば残りの設定はおまけみたいなものだ。
まずは、絞りの効果を理解するだけで、脱初心者といえる。
まとめ
- 絞りは光の蛇口のようなもの
- 絞りで写真の印象を変えることができる。
- ほとんどの場合、絞り優先オートモードでOK