技術士資格とはなにか
こんにちは、本サイトでは、私が技術士資格にチャレンジしている記録を記載する。
私が技術士を目指し始めた時は、あまり情報がなかった。
そのため、この経験と記録が同じく技術士を目指す人の参考になればと幸いである。
まずは、技術士とは何かを紹介したいと思う。
その歴史は1951年からという比較的歴史のある資格といえる。
具体的な定義は日本技術士会から引用させていただいた。
- 科学技術に関する技術的専門知識と高等の応用能力及び豊富な実務経験を有している技術者
- 公益を確保するため、高い技術者倫理を備えた優れた技術者
- 技術士法により高い技術者倫理を備え、継続的な資質向上に努めることが責務である
- 技術者の育成を図るための国による資格認定制度である
何やらかっこいいことが書いてあるが、一定の信頼を保証された技術者が名乗ることのできる資格といったところだろう。
確かに技術者やエンジニアは技術系の専門学校か大学を卒業し、就職で実績を積めば名乗ることができるだろう。
つまりは、エンジニアの仕事をするために技術士の資格が必要であるということはない。
しかし、一定の信頼を証明できる「技術士」を名乗るためには、国家試験に合格し認証を受ける必要がある。
さらに技術部門ごとに細かく部門分けされている。その数は2022年時点で21部門にも及ぶ。
例えば機械部門の技術士が金属や繊維などの別部門の技術士を名乗ることはできない。
すべての部門ごとに資格を取得する必要がある。
資格ホルダーの方にとっては実にやりがいのある資格である。
また、最近はその技術力を担保するため、資格の維持にも更新対応が必要になった。
フリーランスで設計事務所を開設する場合はぜひとも取得しておきたい資格である。
さらに会社勤めの技術者であっても自らの技術力の証明に大いに役立つことは間違いない。
取得には業務実績も必要であるので、誰もが簡単に取れるような資格でない点もその信頼性を担保している。
ちなみに私は機械系エンジニアであるので、機械部門を受験する。
技術士資格取得に必要なもの
では、具体的に必要なものを確認していこう。
これは、試験制度の更新によって変更される可能性もあるので、最新の情報の確認をお願いしたい。
最新情報は日本技術士会のホームページに記載されている。
まずは技術士に必要な下記の資質能力を備える必要がある。
- 専門的学識
- 問題解決
- マネジメント
- 評価
- コミュニケーション
- リーダーシップ
- 技術者倫理
どれも技術士でなくとも技術者に必要な能力である。
当然、技術士試験では、これらの能力を問われる試験問題が出題されることになる。
試験は1次試験と2次試験がある。
そのうち1次試験については、受験制限もないのでガンガン申し込み可能だ。
試験内容も専門的学識であり教科書に記載されている内容なので、むしろ卒業してすぐのほうが対応しやすいと感じる。
卒業する学校によっては、1次試験は免除される。
2次試験については、4年以上の実務経験が必要となる。
これは、制限であるとともに2次試験の問題の解答に経験を必要とする内容であるからだ。
特に問題解決やマネジメントについては、実務経験での影響が大きいように感じる。
しかも能動的に取り組んだ経験でないとその回答を導き出すことは難しいだろう。
技術士試験の合格への取り組みそのものが技術士を育てる過程となっている。
そんな印象を受ける内容だ。
ちなみに総合技術監理部門については他部門と別扱いに鳴っているので注意しよう。
技術士1次試験
技術士を目指す第1歩がこの1次試験である。
前述したとおり、1次試験に受験制限はないので、技術部門が決定次第申し込みを行おう。
問題レベルは、技術系の4年生大学卒業レベルである。
基礎科目、適正科目、専門科目の3科目の試験が実施される。
択一式問題であるので、回答できないといったことはないだろう。
そのため、時間配分が重要な戦略となる。
試験時間はそれぞれ下記となる。
※最新情報は日本技術士会の試験実施要項による
- 基礎科目1時間
- 適正科目1時間
- 専門科目2時間
4時間のもの長期戦になるので、スタミナも必要になってくるだろう。
技術士試験の傾向としては細かい内容が問われることはない。
例を上げると「以下から正しい回答を選べ。①0.1 ②0.2、③0.3、④0.4」といった選択肢はあまりない。
技術者に必要な考え方や問題解決といった能力を問うためである。
つまりは次のような出題が多い印象だ「以下から正しい回答を選べ。①0.1 ②0.02、③0.08、④0.004」
どのくらいのオーダーが問われているのかがわかれば回答が可能なものが多いはずだ。
当然細かい計算が必要な問題もあるが、解答するために他の考え方はないかを常に意識しよう。
1次試験に合格すると「技術士補」としての登録が可能となる。
注意することは「1次試験+登録=技術士補」である。
1次試験に合格しただけで「技術士補」を名乗ってはいけない。
名乗る場合は必ず登録を完了させよう。
技術士2次試験
無事1次試験に合格すると2次試験の受験条件のうちの1つを満たすことができる。
そして、2次試験受験には、さらに4年以上の実務経験が必要となる。
つまりはこの4年間で技術士として必要な経験を積むということである。
私の感覚であるが、実務経験4年で2次試験を合格できたならば、かなり優秀な技術者であると思う。
前述した技術士に必要な資質を意識しながら、4年実務を積み上げて、合格できるかどうかといったところだろう。
当然、最短で合格する人もいるだろうから一概には言えないが、私には難しかった。
この2次試験の最大の特徴は全問記述式の問題となり、その試験時間は5.5時間にも及ぶ。
問題に解答できるかどうかのほかに5.5時間鉛筆で書き続けられるかという持久力を試される。
600字詰めの原稿を2+2+3=7枚程度の記載が必要になる。
当然だが、前半2時間と後半3.5時間の間に1時間の休憩が入るので、休みなしということではない。
しかし、通常の人生において5.5時間鉛筆で書き続ける経験はあまりないのではないだろうか。
努力家の方は、当然のように大学受験でそのくらいは書いていたかと思うが、怠け者の私にはつらい試験であった。
この筆記試験に合格すると口頭試験の案内が届く。
私は現時点、筆記試験に合格できていないので、感想はかけない。
しかし、引き続き技術士としての資質、実務能力と適格性を試される試験が実施される。
具体的には実務における問題解決の経験や技術者倫理について問われるものと推測される。
これは、2次試験申し込み時に記載する実務経験証明書をもとに行われることとなる。
このあたりで4年の実務経験が問われるのだろう。
そのため、本ブログでもこの2次試験の突破と技術士資格取得を目標に記載していく。
無事合格した場合は、技術士を目指す人の手助けができればと感じている。
キーワード学習を実施する
2次試験突破に向けて、必要なチェックリストは上記資質が満たされているかである。
現在の自己分析結果を下記に示す。
- 専門学識 →勉強不足
- 実務経験 →十分すぎる(受からないと恥ずかしい)
- 問題解決能力 →ギリセーフ
- マネジメント →ギリセーフ
- 評価 →多分大丈夫
- コミュニケーション→およそ大丈夫
- リーダーシップ →きっと大丈夫
- 技術者倫理 →大丈夫だと信じたい
という感じであるので、専門学識の補強を重点的に行う。
具体的な勉強方法としては、キーワード学習といわれるものだ。
関連キーワードについての説明を記載して、その知識を習得するといった内容だ。
今後、そのキーワードについて説明を記載することで試験対策とする。
他部門の方には申し訳ないが、必然的に機械部門のキーワードに偏ることとなる。
試験スケジュール
以下に試験スケジュールを示す。今年も頑張るとする。
引き続きキーワードについて記載をしていく
それではまた。
- 試験申し込み 4月
- 筆記試験 7月
- 筆記試験合格発表 11月
- 口頭試験 2月
- 口頭試験合格発表 3月
まとめ
- 技術士は資質を保証された上級技術者
- 技術者として技術士資格は持っておきたい
- 受験する技術部門を選択する
- 1次試験は制約条件なし
- 2次試験は2~4年の実務経験が必要
- 2次試験に向けてキーワード学習を実施する